万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

透明な花 静謐な世界

2016-11-12 22:55:36 | 万華鏡ブログ

細井厚子さんの万華鏡展に伺いました。細井さんが作り続けてきた「透明な花」シリーズは、ステンドガラスのオーソドックスな筒の形。よく知っているつもりなのに、目にすると、とても新鮮で印象的です。均整の取れた美しさでしょうか。ガラスの色と万華鏡のタイトルに惹きつけられて、中を覗けば静謐でありながら、そのストーリーのある世界に目を奪われます。

上の作品「星の隠れ家」の映像です。たくさんのオブジェクトが映り込んでいますが、これは流れの途中の一つの絵。 暗い深い空間の中から最初はほんの少しの青い輝きが生まれ、ゆっくりと少しずつ増えて広がり、また消えていく情景を思い浮かべてくださいね。オイルの中で動くガラスたちの舞は優雅で神秘的です。

やわらかいピンク色の筒は「花散る頃」です。

淡くて繊細な花びらのようなガラスオブジェクトは、ガラスの板を切り出し、熱を加えて細く、薄く加工したものだそうです。外から見るオブジェクトセルの中では、ガラスの繊細な表情が、オイルの中でさらにその輝きと透明な美しさを際立たせます。このオブジェクトセルが細井さんの作品の特徴です。

「ノクターン」は落ち着いたブルー。 

そして4ポイントの映像がすっきりと美しい作品です。黒や白のラインを描くオブジェクトが効果的なアクセントになっていました。 お洒落な4ポイントでデザイン的にも素敵な映像が次々に生まれていました。私の心の中にノクターンのメロディーが聞こえます。

「夜のカナリヤ」は「透明な花」シリーズの新作です。何とも言えない暖かさと味わいのあるガラス色ですね。

ストーリーがあると書きましたが、たぶん物語を紡ぐのは覗く人です。自分の心の中にある物語や記憶が細井さんの映像に沿ったとき、深く感動するのだと思います。

今回新しく登場したのは、陶器の作品。 これらも手に取りたくなる味わいのある表情です。

 この万華鏡展は19日(土)まで銀座のギャラリー田中さんで開催中です。
中央区銀座7-2-22 同和ビル1F 
12時~7時 最終日4時まで。日曜休廊。

細井厚子さんは来年京都で開催されるBKS万華鏡世界大会の出品作家のおひとりです。
http://bks2017kyoto.com

 

 

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