今日はランディー&シェリー・ナップ夫妻が今年のコンベンションで新作発表した作品「To Be」をご紹介します。コロンとした姿が可愛らしいですね。
高さは11cmほど、最大径は6cmほどの小ぶりな作品で、手にも馴染みやすくなっています。
ご覧のように木材の種類、組み合わせを変えて、それぞれユニークな外観です。
木材の層を作って組み合わせてから、削って丸みを帯びた筒に仕上げます。
(ナップさんから頂いた写真です。)
ここからあのきれいな曲線の模様を出すのはどうするのかな?とわからないままですが、興味深いメーキング映像を作ってくださったのでご紹介します。 今年のコンベンションの新作発表の時に映しだしたものです。 3週間の工程を3分のムービーにまとめています。
万華鏡の製作過程もさることながら、作家さんの表情が見えたり、工房の様子が見えたりで、とても興味深いムービーです。
シェリーさんが一番楽しいのはオブジェクトをランプワークで作リ、組み合わせるところだそうです。 このTo Be には2種類の映像タイプがあります。
まずブライトカラーと呼ばれるもの。 赤やオレンジなど原色を効果的に使います。
黒い背景でセルの横から光を取り入れる「サイドリット」のオイルセルが彼らのもっとも得意とするタイプです。 この作品は先端が回らないので、筒全体を手の中で包み込むように持ち、回転させます。
オブジェクトセルの窓の部分にはダイクロイックフィルターが入っており(トップの写真では光って見えています)、光を反射したり通したりして、中の映像に色を投げかけます。
もう一つのタイプはジュエルトーンイメージの作品です。 ピンク、ブルー、パープルなどの組み合わせで、こちらも横からの光の色合いで表情が変わります。
ミラーは正三角形に組まれた3ミラーシステム。 ゆったりと流れ、光に染まる映像が美しいです。
ダイクロイックガラスの輝きは黒い背景に映えますね。
久しぶりの小型万華鏡、そして3ミラータイプということで、ナップ夫妻も新鮮さを感じながら製作したとのことでした。
To Be というタイトル、存在すること、とか、なるべき姿とか 日本語では一言では伝えにくいし、タイトルにもなりにくいですね。 分かり易い説明なく、ナップさんのつけるタイトルは、時折含蓄がありそうな雰囲気を漂わせています。 覗いて見れば、タイトルにこだわらずとも、文句なしにナップ夫妻の世界が楽しめる作品です。
この作品をご覧になって皆さんはどう思われるでしょうか。
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