万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

神楽

2014-04-07 17:28:43 | 万華鏡ブログ

松宮真理子さんの作品「神楽 KAGURA」という作品をご紹介します。 
この美しいオブジェクトケースをご覧ください。 オブジェクトがどんなものであれ、ミラーの筒を通してできる映像が魅力的であることが万華鏡の面白さではあるのですが、オブジェクトケースの中に浮かぶあれこれが見た目にもこれほどきれいで魅力的だと、どれほど映像もきれいだろうとわくわくします。

筒のガラスはサンドブラストの技法で正倉院の宝物に見られる図案を描いたもので、シリーズとして何作か拝見したことがありますが、それぞれが1点ものの個性的な作品になっています。
表面の琥珀色のガラスはなだらかな曲面になっていて、金属のブレードで飾られています。曲面と平面と合わせて不均等な独特の筒の形もユニークですが、松宮さんの作品にはよく見られる例です。 

アシンメトリーな筒と映像のシンメトリーが組み合わさる面白さですね。
このボディーの中に、頂点が狭い角度の二等辺三角形のミラーシステムが入っています。 とても華やかで、繊細な模様が展開します。

細い金属や細長く引いたガラス細工など、横長のオブジェクトケースに合うオブジェクトを選び、色合いもガラスのボディーに合わせて、赤、琥珀色、黄色、ゴールドなどを中心に選んでいます。

一つの青いオブジェクトが現れ、点線を描きます。花火のようですね。

透明感のあるオブジェクトは、重なり合うことで濃さを増したりします。

松宮さんの万華鏡はヨーロッパの香りを感じるお洒落な作品も多いのですが、この作品はシルクロードを経て伝えられたという正倉院の宝物のデザインをイメージして創り、エキゾチックでもあり和風でもある万華鏡になっています。                                                                                                                                                          

ガラスの表情を生かし、ガラス工芸の技術を生かして、様々なイメージを万華鏡の形に映し出す作家さんです。

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