万華鏡の楽しみ ガラス色の幸せ

万華鏡の魅力、ガラス色の幸せを伝えたいと思います

溝口好晴さんの木製万華鏡

2008-02-05 12:17:14 | 万華鏡ブログ
昨年12月の溝口好晴さんの作品展で、手の込んだ木工の万華鏡を拝見しました。多才な作家さんで、陶芸、漆、螺鈿、書、ガラスとさまざまな伝統工芸の技法を活かして製作なさっていますが、木製の作品にも個性を発揮していらっしゃいます。
2007年10月20日のブログでは竹を生かした「松風虫」という作品をご紹介しましたが、覚えていらっしゃるでしょうか。
この写真の作品は、いくつかの表情の異なる木材で、葡萄の葉をデザインし、光沢のある貝殻で実を表現しています。派手さはないけれど、素敵な作品だなあと思って見ていましたら、製作方法について、溝口さんが説明してくださいました。細めの木工の筒にぴったりとあしらわれた葉は、カーブをつけるために、ぴったりと重なる別の筒を造り、模様を切り出したそうです。薄くて丸みのある葉を作るのはさぞ大変だろうと推察します。影にきらりと見える葡萄の実も素敵だし、オブジェクトセルを竹ひごで囲むことで、外観も統一感があり、素晴らしいデザインだと思います。
その溝口好晴さんの万華鏡展が2月5日から11日まで、愛知県新庄市の美術珈琲 鳳来館で開催中ですのでお知らせいたします。大正時代に建てられた銀行を保存、改築した美術ギャラリーと喫茶店だそうです。
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丸の中の三角

2008-02-05 11:26:02 | 万華鏡ブログ
喜多里加さんの「まあるい万華鏡」(私が勝手にそう呼んでいます)には台座のない、手持ち型の作品「雪割草」というシリーズがあります。2006年10月3日のブログでご紹介しましたが、今回の個展では少しくすんだブルーの陶地に野の花が描かれたデザインの清楚な雰囲気の作品でした。丸くて愛らしい作品です。内部映像も外観に違わず、清楚でシンプル。心を和ませるような優しい色合いが視野いっぱいに広がります。 正三角形に組んだスリーミラーシステムの映像を楽しめるオブジェクトの構成です。ひとつひとつのオブジェクトのラインも丸みを帯びていて、柔らかい雰囲気の映像が展開します。
小嶌淳さんの映像は、オーラや輝きのある幻想的なものや、奥行きを感じさせる立体的なものがトレードマークですが、この作品の映像はさわやかで明るく、平面的なのが新鮮です。
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