鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

奈良散策。

2012-02-15 | 日々のこと。
2月11日~12日、奈良へ出かけました。
11日は昔の記憶をたどりながら、ならまち界隈をぶらぶら。

夕方、奈良にお住まいのisis編集学校の同期生Mさんと会う約束をしており
興福寺で待ち合わせをしました。
少し早く着いたので震災より11ヶ月目、お参りしました。


ほどなく息をきらしてやってきたMさんと合流。
前から行きたかった、ならまちの「中川政七商店本店」に向かいました。
こちらは女性に人気のお店で、
麻や綿の布巾をはじめハンカチ、お財布、ポーチなど
センスのいい小物が並びます。
Mさんも誕生日のプレゼントなど贈り物はここでとおっしゃってましたが、
贈って喜ばれそうな素敵なもの、色々ありました。


そしてお店の奥にはお目当ての茶房・・・、
だったのですが残念ながら満席で2組ほど待たなくてはならなかったため、
別のところで紅茶と美味しいパウンドケーキを頂きながらお喋りを楽しみました。



ところで修二会をひかえた奈良の町では、
二月堂にある糊こぼしの椿をモチーフにした
和小物やお菓子をよくみかけました。
写真は「萬々堂通則」の糊こぼしの練りきり。美しいです。


こちらは「なかにし」の店先にあった季節の練りきりあれこれ。
椿には「南無観椿」の名前。
目を楽しませてくれます。


それから、ならまちにはぜひ訪ねたいところがありました。
元興寺小塔院跡です。
曲がりくねった道にぽっかり間口半間ほど開いた門の奥にあり、
うっかりすると通り過ぎてしまいそうな門構えのところです。
ここで10数年前にお堂を守る川村さだえさんというおばあちゃまに会い、
お堂の由来などたくさんお話いただいて、
写真をお送りしたりお手紙を交わしたりしたことがあったのです。
その当時で80歳半ばを過ぎていらっしゃったので、
もうお会いできないだろうなと思って門をくぐりました。
するとその先に一人の男性。
昔、こういうことがありましてとお話すると、
「それは私の母親ですわ、まだ元気ですよ」と嬉しいお返事。
今年99歳になられた川村さんと再びお会いできました。
朝夕、今もお堂のお勤めをされているとか。
きっとそれがお元気の秘訣なのでしょう。
どうかまだまだお元気で名残を惜しみました。


滞在の間、奈良は「なら瑠璃絵」という催しが開かれており、
東大寺や春日大社が光のイルミネーションに包まれていました。
こちらは東大寺戒壇院。
戒壇堂にはご存知、天平時代の塑像の傑作、四天王立像。
躍動感、表現力をみるにつけ、人間の進歩ってなんなんだろうと思います。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ならまち ()
2012-03-02 13:05:37
数年前、ならまちに案内されたときは夏。蒸し暑かったけれど、元興寺の山門を入るや、高貴なお香のかおりに包まれました。上等のお香とはこういうものであったかと、納得。
冬の奈良はいいでしょうね。長い歴史をくぐり抜けてきた存在の、厳しさがきわだつ季節ですね。
また、奈良を放浪したくなりました。
Unknown (kakyo)
2012-03-05 23:56:33
映さん 久しぶりに奈良市内を少し周りましたが、どこの街にもない時間が流れている不思議な感じをまた覚えました。
散華を少しづつ集めているのですが、東大寺で光明皇后1250回忌の散華がとても良い香りで甘い白檀の練り香が忍ばせてありました。
冬の奈良は二度目でしたが、冴え冴え良かったです。
Unknown (strauss)
2012-03-06 23:45:09
奈良にも久しく行ってないです。
練り切り美しいですね~
Unknown (kakyo)
2012-03-07 23:22:14
straussさん
奈良はエアーポケットみたいで、
面白いです。
仏教の力で天下泰平を祈った
聖武天皇の思いを感じました。

Unknown (映)
2012-03-09 12:46:48
練り切りのデザイン、東大寺のお水取りで使う造花「片身がわり」の椿ですね。
花弁がきっぱり赤と白に分かれている品種で、現在は絶えているけれど、昔の絵図には記録があるとか。実物、素敵だったでしょうね。誰か再興しないかな。
Unknown (kakyo)
2012-03-11 11:42:56
映さん
メールも致しましたが、まずは散華を有難うございます。大切にしますね。

糊こぼしの椿が咲いたところを実はまだ一度も目にしたことがなく、奈良銘三椿をぜひいつかみたいと思っています。

金沢に珍しい椿を専門に作っていらっしゃるかたがいます。黄色い椿も作っていらっしゃるとか。いつか誰かが再興されるでしょうかね。
江戸の人たちは朝顔にしろ、本当に数寄ですね。

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