鏡花水月紀。

日々の言の葉、よしなしごと。

町家巡遊2010「町家deタノシム マイ醤油づくり」無事終わりました。

2010-10-18 | 金沢大野湊 かたかご庵
町家巡遊2010のプレイベント(←これ大事*)、
「町家deタノシム マイ醤油作り」を17日日曜日に行いました。

講師はお醤油作り40年のベテラン、大野醤油醸造協業組合工場長・松岡さん。
TOKOさんらによるヒンメリが飾られた直江家のオエの間で参加者13名の方々に、
まずは醤油のできるまでを説明していただきました。

途中、難しい化学記号の名前がでてきたりもしましたが、
工場長のユーモアまじりのお話ぶりと、
町家の落ち着いた雰囲気もあいまって、会場は和やかな雰囲気でした。



20分ほどのレクチャーの後、いよいよ、実際に麹づくりの体験です。
今回は直江家に隣接する直源醤油の工場の一室をご厚意によりお借りし、
行わせていただきました。

お醤油は、こんな過程をへて出来上がります。

 ①一晩大豆を水につけてふやかした大豆をゆでる。
 ②炒った小麦をミキサーで砕く。
 ③②をトレイにあけ①と合わせ、[麹菌]をまぶして28度で45時間保温し麹を作る。
 ④③でできた[麹]の天地をまぜあわせ、塩水にいれてもろみを仕込む。
 ⑤途中7日から10日ごとに撹拌する。
 ⑥10ヶ月後に[もろみ]をろ過するとお醤油ができあがり。



今回はこのうちの①②と③の途中、麹菌をまぶすところまでを体験して頂きました。
本当はお持ち帰り頂いて各自で28度の保温もやって頂くつもりでしたが、
やはり一般のお宅では保温が難しいだろうということで、
直源さんの保温器で保温を行うことに直前に変更。
それで参加者の皆さまには、もう一度大野にお越し頂くことになりました。申し訳ありませんでした。
また小麦を炒るのに用意されていた調理器具が2台と少なかったため、
小麦を炒るのに時間がかかってしまい、こちらも反省です。

ともあれ、ご参加いただいた皆さまがたが仲良く一致団結して取り組んでくださいましたお陰で、
事故もなく無事に終わることができました。
大変ありがとうございました。

あとはお手元に引き取っていただくもろみを、
途中天がえしをしながら10か月かけて可愛がっていい子に育ててくださいますよう
宜しくお願いいたします。
できれば10ヶ月後に、松岡工場長を囲んで皆さんで聞き醤油をしたいですね。
楽しみ、楽しみです。











小腹の寄り道。

2010-10-18 | 日々のこと。
◎小腹の寄り道 その1

土曜日、しらこちゃんと21美を視たあと、
近くにある辰巳用水の流れを借景にした甘味処つぼみさんへ寄りました。
料亭杉の井の長男さんがなさっていることもあり、
しつらいにも心憎いものがあります。

お品書きをもらってから迷うこと、迷うこと。
私はお腹がすこし空いていたので「栗金時ぜんざい」を注文。
金時はもちろん五郎島。
たっぷりのお芋の餡のしたには白玉が隠れています。
お味はもちろん美味しいですよ。
つぼみ、金沢へ来られたらお薦めです。




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◎小腹の寄り道 その2

日曜の朝、実家から大野町へ戻る前に、東山の月天心とあうん堂へ寄りました。
しらこちゃんは金沢で学生をしていたこともあって、あうん堂さんにはよく出没。
今回の来沢は告げてなかったので、本多夫妻にいつ来たのと少々びっくり顔。
ついで「Kさん、朝テレビみたよ」。なぜかスミマセンと謝る私。
気を取り直し珈琲をお願いしたところ、
いつもの本の形のクッキーではなく小鳥のクッキーがちょこん。
カワイイと言いながら、もちろん食べましたよん、はい。
今回の収穫は、杉本秀太郎。はんなりと美文。
食欲と知欲を満たすあうん堂、こちらもお薦めです。



それでもってここだけの話。
カフェメニューとして出しているあうん堂さんのカレーが
テレビ取材をうけてしまったそうで、ご夫妻は大弱り。
うちは古本屋なのに、カレー目当てで来られても・・・と。
悩ましい悩み。


金沢秋天・21美鑑賞メモ。

2010-10-18 | 日々のこと。
高くつき抜けるような秋晴れの土曜日、翌日行われるマイ醤油作りに参加するために尼崎からやってきたしらこちゃんと21美へ出かけた。

この日のお目当てはおしゃれメッセ2010かなざわごのみの「生活工芸展」だったが、せっかくだし企画展も視ようと、まず「ぺーター フィッシュリ ダヴィッド・ヴァイス」へ。・・・・・・が、これはしらこちゃん曰く「私を拒否している」。同じく私も拒否されたようなので(苦笑)、2人でさっさと会場を後にしてしまう。
ちょうど金沢市民は無料デーだったので私はよかったが、しらこちゃんは「千円返してよ~」と立腹する。

それを補うべく面白かったのが、高嶺格(たかみねただす)のインスタレーション「Good House,Nice Body」。現代住宅に潜む「インチキ臭」への嫌悪を出発点とし、メンバーや来場者とともに「ひとが住む場所とは何なのだろう」ということを自分の身体を使って、作り、感じて、考え、発信するものというコンセプト。プロジェクト工房の土嚢で作られた家は、どこか秘密基地の趣きもあって楽しめた。

そしてお目当てだった「生活工芸展」。
なんだと肩透かしをくらう。〔生活〕なんて冠につける必要もないし、〔工芸〕に当てはまらないような雑貨やら何やらも。雑誌の特集「私のお気に入り」といったページで見れば十分。うすっぺらで意図がわからなく。

それでも眼福だったのは、ユキ パリスさんの品々。和洋を問わず一本筋の通った高い美意識が流れて別格。あの中に置いておくのは申し訳ないくらい。同じく筋の通ったセレクトということでは、高橋みどりさんと鉄の工業系アンティークを並べた人のも筋が良い。
あとは目が甘かったり、ぶれていたりで、もう、いい。
物には人格が現われる。出した人は自分をみられていることを知っているのだろうかしら。
恥ずかし。

最後、ついでにと入った「創作セレクト展」。
これが意外に楽しくてじっくりと視た。プロダクトデザインの用と美。
いいね。


と、まあ、あなた何様といった毒たっぷりメモ。失礼。