昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ②

2010年11月05日 | 日記
僕の注意を逸らしながら、簡単な面接終了。「住み込み?通い?どっちでも好きなようにして。どっち?…そうか~。通いやな。ほな、説明しょうか」と、カウンター下から地図を取り出した。 広げると、すすっととっちゃんが近付いてくる。メモを覗き込み、「おっちゃん、これなんて読むんや?」と僕の名前を指差す。「柿本さん、言う人や」とおっちゃんが面倒臭そうに答えると、「ガキガキか~」と僕をにやりと下か . . . 本文を読む