昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ⑥

2010年11月19日 | 日記
左翼思想の持ち主と我々3人の間で決まった“おっさん”だったが、その発言は時として異質な雰囲気も漂わせた。 「欲張ったらあかん、言うんや、“おっさん”が。欲いうもんは、な~んもいいことないんやて。ない方が平和らしいわ」。 ポケットに入れたキスチョコのことを意識することもなく、したり顔で言い切るとっちゃんに笑いながら、僕たちはまた“おっさ . . . 本文を読む