昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ⑧

2010年11月26日 | 日記
「このままにはでけへんやろ。住み込みしてもらうのはかまへんけど……。わしが、連絡したろか?お父さん、お母さん元気にしてはんの?」。状況を納得した“おっちゃん”の親切な言葉に、突然山下君は泣き始めた。 その姿に桑原君は「“資本論”は思想チェックの踏み絵かいな!酷いことするなあ」と怒りを顕わにし、とっちゃんは「泣いてんなあ。 . . . 本文を読む