昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ⑤

2010年11月15日 | 日記
「おっさん、言うてたわ」と語り始めるとっちゃんは、顎を上げ得意そうで、一つ賢くなった自信さえ感じさせた、と大沢さんは言った。 「おかんとわしは、ドーシなんや。ドーシ言うのは、友達より強いらしいんやなあ。ほんでな、甘えたらあかんのやて、ドーシは。タイトーなんらしいわ。これは、おかんのもの。これは、わしのもの。いうのもあったらあかんねんて。せやから、おかんがお金使うてもしゃあないんらしいわ。おっさん . . . 本文を読む