昭和少年漂流記

破壊、建設、発展と、大きく揺れ動いた昭和という時代。大きな波の中を漂流した少年たちの、いくつかの物語。

第二章:1969年:京都新聞北山橋東詰販売所   とっちゃんの宵山 ③

2010年11月08日 | 日記
1969年4月7日。僕は、19歳の新聞配達少年になった。自堕落な生活が身に付いてしまっている僕の心配はただ一つ。起床時間だった。しかし、それをもっと心配してくれたのは、下宿のおばあさんだった。 お蔭で僕は、初日から遅刻という失敗をすることもなく、カズさんの指導を受けることになった。スタート地点まで新聞を自転車で運び、ポストの形態とサイズに合わせて3種類の新聞の折り方を使い分けながら、ずっと走って . . . 本文を読む