俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

ノーベル物理学賞/10月8日(水)

2008-10-08 07:45:30 | Weblog
俳句
ひよどりの一声くらき雨に捨つ
涙なく熱く焼けたる秋刀魚食ぶ

雨。
○今年のノーベル物理学賞に、日本人の三人が選ばれた。日本には物理学の学問のすばらしい伝統があるのだろう。

○秋尾敏氏から句集『ア・ラ・カルト』を贈呈される。主宰誌「軸」の500号記念の出版とのこと。

○水曜日は生協の配達がある。秋刀魚を頼んでいたので、夕食は秋刀魚となる。当来のかぼすを添えて。秋刀魚について、金子兜太氏が、秋刀魚の俳句なら、秋刀魚は、「焼く」か「食べる」かなので、それを詠む次第だ、というのをテレビで聞いたことがある。なるほどであって、おかしくて笑う。今日の俳句は、「食べる」になった。

○朝日の夕刊、このところ、「フェルメールと私」のコラムに、著名人が入れ替わり、フェルメールと私を書いている。先日の谷川俊太郎氏には少なからず驚いた。なにげなく捲った紙面に今度は、西垣通先生。その後いかがお過ごしかと思っていたら、フェルメールで登場された。

著名人もフェルメールがお好きなのか。新聞社のお膳立てであろうが、こう見え透いては、フェルメールも、いやになる。片隅の人のフェルメールを読みたいものだ。どういうときに、フェルメールの何に元気をもらったとか。慰められたとか。昨年新国立美術館でフェルメール1点を見た。今回は見に出かける気がしない。そうは、私が言っても、身近にも海外までフェルメールを訪ねて出かける何人かを知っている。ふと思う、ふわっとした光のようなその名前もいいのかも。

○数年前のこと、K事務所の企画でたぶん「男性の俳句」というアンケート形式の企画があったが、つまらない企画を立てるものだと思いながらも読んだ。それに、残らず著名男性俳人が参加している。こんなつまらない企画に乗れないと断る人もいなかったのか。断るような気骨のある人が、一人ではまずいので、三人いれば、世の中随分変わるだろうなと思った。フェルメールについて書かないと断った人がいたかどうか。そこまで、新聞や雑誌に影響力がないので、気軽に、ちょっとしたお付き合い、というのかも。でも「こぞって」というのが。
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