俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月28日(月)

2013-01-28 15:52:50 | Weblog
 早稲田大学
★枝打ちの銀杏冬芽が地に弾み  正子
銀杏にも冬芽が見えるようになり、大地にも弾みがついてきました。春はもうすぐそこまできています。(高橋秀之)

○今日の俳句
汽笛鳴るフェリーの後にゆりかもめ/高橋秀之
フェリーが汽笛を鳴らし港を出てゆく、その後を追って、真白なゆりかもめが飛んでゆく。ゆっくりとした明るい景色がよい。(高橋正子)

○咳
★咳の子のなぞなぞあそびきりもなや/中村汀女
★誰か咳きわがゆく闇の奥をゆく/篠原梵
★上の子が咳して下の子が咳を/高橋信之

おもに気管や喉頭の粘膜が寒さの刺激を受けて起こるものだが、結核によるもの等もあり、その原因は複雑である。俳句での「咳」は冬の季語となっているので、俳句に詠まれる「咳」は風邪の咳となる。

○マスク
★マスクして我を見る目の遠くより/高浜虚子
★マスクして北風を目にうけてゆく/篠原梵

冬になると白いマスクで鼻・口を覆っている人を多く見かける。欧米では、こうした習慣がないので、医者が街にあふれていると思い、驚く。

○梅開花

[梅の蕾と花/横浜日吉本町(2013年1月27日)]

★竹柵の青き香りに梅開花/偕楽園好文亭
★梅開花一輪晴れのうれしさに/高橋信之
★開きたる梅一輪のかく尊とし/高橋正子

この寒中、花を探すが花はなく、何もかもが皆蕾。カメラを持って、蕾ばかりを撮っている。しかし、日脚も伸びた実感がするきのう今日、梅の蕾が白くなったのが、ちらっと見える。明日か、今日かと、花の開くのを期待して出掛ける。大方は、まだまだであろうと。ある日は、雨の降る前は、錯覚かもしれないが、蕾の梅を取り巻く空気が匂っていた。その後は、さっぱり匂わないが。けれども、期待はするものだ。一月二十七日、遠目に一輪梅が開いているのに気付く。横浜の梅の開花としては早い。梅一輪が咲いた場所は、後ろにお屋敷があり、民家に囲まれてはいるが、日当たりのよい風のさほど当たらない場所だ。南紀の温かさが保障されているのかもしれない。たった一輪の梅を方向をいろいろ変えたり、爪立ちしたりて映した。

 梅の開花前線
 和歌山県南部に位置する月向農園では、1月下旬~2月に梅が開花します。南北になが~い日本列島!あなたの処ではいつ頃かな?梅は百花に先駆けて咲き、桜などに比べ休眠が浅いために開花時期が天候によって大きく左右されます。
 高温・適湿・多照の年は開花時期が早まり、乾燥の激しい年や気温の低い年はやや遅くなります。また、品種によって多少差があります。寒い中、いち早く春の訪れを知らせる梅の花は、1月下旬~5月上旬まで、約3ヶ月間かけて、ゆっくりと日本列島を北上します。

◇生活する花たち「満作・立寒椿・蝋梅」(大船フラワーセンター)

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