俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

10月22日(土)

2011-10-22 09:22:41 | Weblog
★足先がふっと蹴りたる青どんぐり   正子
子供の頃に石や松ぼっくりなどを家まで蹴って帰った記憶が、どなたにもあることでしょう。青どんぐりは小さく可愛いから、足先がふっとそっと蹴るのは、そんな記憶が足に残っているのだと思いました。(津本けい)

○今日の俳句
水底の澄みて落葉のゆくところ/津本けい
水底が澄んで、落葉がしずかに重なっているのがよく見える。澄んだ水底は落葉のゆくところであると結末づけられる。それが一つの真実である。

○コスモス
満月光地上に高きコスモスに  正子

 日本の秋はコスモスで彩られる。花季は意外に長く、朝夕寒くなる秋の終わりまで咲いている。可憐でやさしい印象の花ながら、風雨に強く、倒れた茎が力強く立ちあがってくるのには驚く。四国には翠波高原にコスモスが一面に咲く。わが家にも裏庭にコスモスが咲いて、満月の夜などは、月光を受けてそれは幻想的であった。活ければすぐに花粉が散っていやだけれど、わっと活けたくなる。新幹線で旅をして近江平野にかかると休耕田にコスモスがたくさん咲いていて、湖の国やさしさを知った日もあった。つい先ごろ訪ねたイギリスでもときどき見かけた。ハワースでは寄せ植えにしていた。色が澄んで日本のと比べると花が大きいのもイギリス風か。
 近頃は黄花コスモスをよく見かける。菊に変わってだろうか、風情に欠けていると思いながらも、彩りよく植えられているのを見ると、いいかなとも思う。黄花コスモスも日本の秋に馴染んでゆくのだろう。

◇生活する花たち「コスモス」(横浜日吉本町)

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1 コメント

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お礼とコメント (津本けい)
2011-10-21 19:19:01
正子先生
今日の俳句に「水底の澄みて落葉のゆくところ」をお載せいただき、大変有り難うございました。

コメント
★足先がふっと蹴りたる青どんぐり   正子
子供の頃に石や松ぼっくりなどを家まで蹴って帰った記憶が、どなたにもあることでしょう。青どんぐりは小さく可愛いから、足先がふっとそっと蹴るのは、そんな記憶が足に残っているのだと思いました。
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