俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

9月9日(日)

2018-09-09 11:04:58 | 日記
★つまみ菜を洗えば濁る水の色  正子
小さいつまみ菜には土も付いていない程でしょうが、それでも僅かに濁る水の色。小さく弱いつまみ菜を大切に洗っておられるのでしょう。湯掻けばほんの一握りですが、おいしいお浸しが食卓を賑わします。(黒谷光子)

○今日の俳句
どの道を行くも稲の香漂いて/黒谷光子
どの道を行っても稲の香がしている、静かであかるい村。稲の熟れるころを自然体で詠んでいて、いつまでも残したい日本の風景。(高橋正子)

●月例9月ネット句会。北海道の地震。台風21号。どれがどれだか、わからなくなるほどの災害の連続。



2011年にも9月8日に、なぜだか、向島に出掛けている。

○過去(2011年) 向島百花園
 昨日、墨田区の向島百花園へ花の写真を撮りに出掛ける。午前9時、信之先生と自宅を出て、帰宅は、午後3時であった。東急東横線の日吉駅から日比谷線に乗って終点の南千住、北千住で乗り換え、東武伊勢崎線を乗り継いで東向島駅で降りる。徒歩10分ほどで向島百花園に着いた。園内は、萩、女郎花、藤袴、葛など秋の七草の盛りであったが、樹が茂って、写真撮影には、光が不足していた。 園内には、庭造りに力を合わせた文人墨客たちの足跡もたくさんあり、芭蕉の句碑を含め、合計29の句碑が随所に立っていた。
 江戸の町人文化が花開いた文化・文政期に造られた百花園は、花の咲く草花鑑賞を中心とした「民営の花園」であった。当時の一流文化人達の手で造られ、庶民的で、文人趣味豊かな庭として、小石川後楽園や六義園などの大名庭園とは異なった美しさをもっていた。民営としての百花園の歴史は昭和13年まで続いたが、東京市に寄付された。昭和53年10月に文化財保護法により国の名勝及び史跡の指定を受けた。
[過去]
○米国のプロバイダーからのアクセスがあって、ためしに そこの検索に、<masako takahashi>
を入れてみたら、以下のように、私の記事が10番目くらいに出てきた。この記事がインターネット上に残っていることは、大変ありがたい。[POETRY ON THE PEAKS}

○キフネツリソウ(尾瀬ヶ原)



◇生活する花たち「白むくげ・ひおうぎ・女郎花」(東京・向島百花園)

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9月8日(土)

2018-09-09 10:36:25 | 日記
★虫籠に風入らせて子ら駈ける  正子
夕べの原っぱを駆ける、子らの虫籠へ真っ先に入るのは、きっと澄んだ秋風でしょう。籠をからからと鳴らし吹き渡る風に、虫の音への想いも募ります。さあ、籠にはどんな虫が入ったのでしょうか。(川名ますみ)

○今日の俳句
秋風に洗濯物のやさしい色/川名ますみ
一読、「やさしい色」に納得した。秋風に吹かれる洗濯物が、やわらく、色もやさしい。秋の日差し、風の具合のせいもあるだろう。(高橋正子)

●向島百花園に出ける。明日の句会が念頭にあり、急に思い立つ。信之先生が向島まで往復できるか。浅草で地上に出て少しゆくと、目の前に神谷バー。向島に行くのをやめて浅草で遊ぼうかとも思うほど。暑くて、乗り換えの道が長くて。

向島百花園に12時過ぎに着いた。暑いの、何の。入園するや生姜蜜のかき氷とラムネを注文。
一服して園内を回ろうとすると、高い木にギャーギャー喧しい鳥。椋鳥かと思うと、尾長だった。かなりの数。

ひょうたん、糸瓜、桔梗、萩、女郎花、男郎花、藤袴、葛、野甘草、とうてい蘭、松虫草、河骨、水葵、ナンバンギセル、花虎の尾、東郷菊、ジンジャー、朝顔、芒など。いろいろ近寄ってきて説明する人がいて、「よくご存じですね。」と言うと、「私はここのガイドです。」という。ナンバンギセル、東郷菊、日本薄荷を終えてくれる。萩のトンネルは、2,3花のみ。トンネルの丈を高くしたそうだ。

嬉しかったのは、水葵と松虫草、たくさんの尾長に出会えたこと。

朝食抜き、昼も過ぎたし、葭簀の下に風が吹き、江戸風鈴がカラカラなっているが暑い。またかき氷を注文。それを食べて園をあとに。
園を出て少し行ったところに赤い窓枠のイタリアンレストランらしきがあり、中に入る。小さい店は客で一杯。英語が飛びかっている。赤ん坊連れの家族連れ、珈琲だけのおばちゃんたち。二つ空いた席に座る。
ピザとパスタ、アイスコーヒーを注文。結構時間がかかったが、パスタはペペロンチーノ。オリーブオイルがたっぷりで、苦手な感じだったが、おいしかった。少し元気が出て帰路に。帰りは東向島から羽田行きに。三田で降り損ねそうになった。若い子が何を察したか、「ここは三田ですよ。」と言ってくれ、信之先生の腕を引っ張って、急いで降りた。「危ふし!」

家に着くと、秋草の絮を冠ったのか、腕や足首などがちくちくする。堪らずシャワー。

○2012年
8月27日と28日尾瀬に出かけた。暑い日差しにも関わらず、尾瀬は初秋を迎えていた。水芭蕉やゆうすげの季節は過ぎていたが、今思い返すと、咲き残る夏の花や初秋のさわやかな花々に多く出会えたのは随分幸運だった。曙草は、星形の五弁の白い2センチほどの花に、紫いろの斑点と黄緑色の丸い点がある。そういうのが曙草と知っていればすぐに見分けがつく。ところが私が見たのは、花弁が6弁。そのほかは曙草の特徴を持つ。これも、山小屋にある尾瀬の植物図鑑で調べたが、6弁あるものについては記述を見つけることができなかった。曙草の花は白とは言うが、丸い点のせいで、黄緑がかって見える。これを夜明けの星空と見たようだ。曙草は尾瀬ヶ原でも奥のほうにある赤代田へ辿る木道の脇で見つけた。夕方4時までには山小屋に着きたい一心で歩いていたのだが、「私はここよ」という感じで、足を引き留められ写真を撮った。山小屋で寝ながら思った。山の出立は早い。早朝4時に出発する人たちも中にはいる。そんな人たちは夜明けの星空を見るのだが、曙草はその人たちが名づけた名前かもしれないと。

★尾瀬に泊(は)つ曙草を見し日には/高橋正子
★目を落とす湿原帯の曙草/〃

○曙草

[曙草/国立公園尾瀬]       [曙草/ネットより]

★曙草日差せば水のほの匂ふ/小松崎爽
★曙草晩秋の虚追憶す/荒川じんぺい

アケボノソウ(曙草、Swertia bimaculata)は、リンドウ科センブリ属の多年草。北海道から九州の、比較的湿潤な山地に生育する。花期は9-10月。湿地や林床などの、比較的湿った場所に生える。2年草であり、発芽後1年目はロゼットのまま過ごす。2年目に抽苔し、高さ80cm程度まで茎を伸ばす。茎の断面は四角形で、葉は10cm程度の卵状で互生する。ロゼットの根生葉は柄があるが、茎生葉は柄がないことが特徴的である。9-10月の花期、分枝した茎の先端に径2cm程度の白い花をつける。花は5弁で星型。花弁には紫色の点と、黄緑色の特徴的な丸い模様がつく。和名アケボノソウの名前は、この模様を夜明けの星空に見立てた名前。別名キツネノササゲ。

◇生活する花たち「女郎花・葛の花・萩」(四季の森公園)

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