俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月9日(金)/漱石忌

2016-12-09 10:15:40 | ネット句会
 琵琶湖
★栴檀の実の散らばりに湖晴るる  正子
初冬の青空には栴檀の黄色い実が似合う。葉を落とし実と枝が広がる。栴檀の実の黄色、空の青、そして湖の濃い青、それぞれが自分の色を主張しているように見えるがお互いがよく似合っている。栴檀の実を初めて見たのは1999年に開かれた松山での水煙大会に出席した時である。今でも栴檀の実を見るとその時の松山の空を思い出す。(祝 恵子)

○今日の俳句
炬燵には兄妹と居る嬉しさよ/祝恵子
炬燵を囲み、暖かさにくつろいで兄妹といるうれしさ。いつまでも兄の下の妹でいる幸せがある。(高橋正子)

●今朝は快晴。朝日たっぷり。漱石没後100年。忌日がアニバーサリーのようだ。第3回漱石忌ネット句会。漱石没後100年に合わせて、今日のネット句会が読売新聞の記事になるはずだ。

第3回漱石忌ネット句会投句
花鉢に水と朝日を漱石忌  正子
草枕座右にありて漱石忌   正子
漱石忌空にスバルの生れ来たれ 正子

漱石忌眩しい朝日浴び出勤 句美子
漱石忌螺旋階段駆け上る  句美子
漱石忌木々は細かく枝伸ばす 句美子

◆第3回漱石忌ネット句会入賞句◆
【金賞】
★消灯し文庫に栞漱石忌/高橋秀之
生活に心があって、その内面の世界は静かだ。さりげない静かさがいいので、中七の「栞」が素敵な言葉となった。(高橋信之)
【その他の入賞句】
http://blog.goo.ne.jp/siki2013n

○さんしゅゆの実

[さんしゅゆの実(12月6日)/横浜・四季の森公園]_[さんしゅゆの花(3月22日)/横浜・四季の森公園]

★山茱萸にけぶるや雨も黄となんぬ/水原秋桜子
★山茱萸の黄や街古く人親し/大野林火
★さんしゅゆの花のこまかさ相ふれず/長谷川素逝
★赤といふ禁断の色山茱萸の実/桐一葉
★枝揺らし山茱萸の実の手から手に/芝滋

★山茱萸の小さき実数多青空へ/高橋信之

サンシュユ(山茱萸)は、朝鮮半島原産の小高木で、日本には江戸時代中期に薬用植物として渡来しました。早春に新葉に先立ち樹木一面に鮮かで黄色い小花を咲かせる姿も美しいですが、晩秋に鮮かに紅色に熟する実もまた愛らしくて美しいものです。楕円形をしたサクランボウのような感じがします。実は甘くておいしそうに見えますが、実は渋くて生食には向かないそうです。残念。サンシュユの果実は、滋養・強壮、止血、解熱作用の薬効があるといわれ漢方薬にもなっているそうですよ。サンシュユの春の情景を「春黄金花(ハルコガネバナ)」と呼び、秋の情景を「秋珊瑚(アキサンゴ)」と呼びますが、その別名がよく似合います。心も身体も癒してくれる、私たちにとって大事な植物なんですね。感謝(大阪市立長居植物園ブログより)


◇生活する花たち「茶の花・花八つ手・木瓜」(横浜下田町・松の川緑道)
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