俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月3日(土)

2016-12-03 17:01:40 | 日記
  新幹線
★トンネルを抜けて手帖に差す冬日  正子
俳句手帳を片手に、新幹線の車窓の光景を吟行でしょうか?小生も旅の時には必ず同じように車窓吟行を行います。特にトンネルの多いい山陽新幹線では、急に暗くなったり、トンネルを出て眩しい程の冬日を浴びたりと忙しく、冬の日差しがこれ程明るかったのかと驚くことがあります。その辺りの情景がとても良く窺がえ、素敵です。(桑本栄太郎)

○今日の俳句
ビル街に新海苔の香老舗から/迫田和代
新海苔は十月ごろから採れるが、店にあらわられるのは十一月、十二月から。街はクリスマスやお歳暮商戦で賑わう。そのビル街の老舗から海苔のいい香りがしてくる。老舗の品がそのまま新海苔の品のある香りとなっている。(高橋正子)

●漱石忌ネット句会の賞品のトロフィーを決める。月曜日に注文予定。
漱石忌ネット句会金賞等、花冠賞の授賞式の会場をリーガロイヤルホテル東京に予約。1月15日(日)

今日は快晴。いい天気だ。

柊の花の香肺を銀にまで    正子
柊の花の香りよ色なら銀    正子
乏しきは幸よ柊花香る     正子
しあわせの色かがやかせ冬苺  正子

○柊(ひいらぎ)

[柊/横浜日吉本町] 

★屋根ふいて柊の花に住みにけり 鬼城
★柊の花と思へど夕まぐれ 風生
★柊の花にかぶせて茶巾干す みどり女
★柊の花一本の香かな 素十
★柊の花多ければ喜びぬ 草田男
★心ひまあれば柊花こぼす 虚子
★柊の花や掃かれし土の匂ひ 林火
★柊の花のともしき深みどり たかし
★柊の指さされたる香かな 波郷
★柊の香やあをあをと夜の冨士 悌二郎

★柊の花に触れずに眺めいし/高橋信之
★ひいらぎの花の清らと香の清ら/高橋正子

 ヒイラギ(柊・疼木・柊木、学名:Osmanthus heterophyllus)は、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木。和名の由来は、葉の縁の刺に触るとヒリヒリ痛む(古語:疼(ひひら)く・疼(ひいら)ぐ)ことから。季語としては、「柊の花」 は冬。東アジア原産で、日本では本州(関東地方以西)、四国、九州、琉球の山地に分布しているほか、外国では台湾でも見られる。樹高は4-8m。葉は対生し楕円形から卵状長楕円形、革質で光沢あり、縁には先が鋭い刺となった鋭鋸歯がある。また、老樹になると葉の刺は次第に少なくなり、葉は丸くなってしまう。花期は11-12月。葉腋に白色の小花を密生させる。雌雄異株で雄株の花は2本の雄蕊が発達し、雌株の花は花柱が長く発達して結実する。花は同じモクセイ属のキンモクセイに似た芳香がある。花冠は4深裂して、径5mmになる。果実は長さ12-15mmになる核果で、翌年6-7月に暗紫色に熟す。果実は鳥に食べられて種子が散布される。
 低木で常緑広葉樹であるため、盆栽などとしても作られている。幹は堅く、なおかつしなやかであることから、衝撃などに対し強靱な耐久性を持っている。この為、玄翁(げんのう)と呼ばれる重さ3kgにも達する大金槌の柄にも使用されている。特に熟練した石工はヒイラギの幹を多く保有し、自宅の庭先に植えている者もいる。他にも、細工物、器具、印材などに利用される。葉に棘があるため、防犯目的で生け垣に利用することも多い。古くから邪鬼の侵入を防ぐと信じられ、庭木に使われてきた。家の庭には表鬼門(北東)にヒイラギ、裏鬼門(南西)に南天の木を植えると良いとされている(鬼門除け)。また、節分の夜、ヒイラギの枝と大豆の枝に鰯(いわし)の頭を門戸に飾ると悪鬼を払うという(柊鰯)。


◇生活する花たち「林檎の帰り花・ゲンノショウコ・桂黄葉」(横横浜・四季の森公園)
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