俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

12月6日(火)

2016-12-06 13:59:26 | ネット句会
★臥風忌の今日にわが句の刷り上がる  正子

○今日の俳句
冬紅葉向こうに大きな空がある/高橋秀之
冬紅葉の向こうに見えるものが「大きな空」である。「大きな」がこの句の内容の良さで、読み手にもその空を実感させてくれる。(高橋正子)

●昨日に続き、今日も暖かい。
漱石忌ネット句会への投句が昨日までに8名。

冬星をヘリコプターの二機が行く    正子
冬三日月くっきり雲を抜け出て     正子

○辛夷の花芽

[辛夷の花芽(11月)/横浜日吉本町]    [辛夷の蕾(3月)/横浜日吉本町]

★かたくなに白を守りて辛夷咲く/能村登四郎
★黄昏の色濃き空に辛夷浮く/笠原美雪
★辛夷の芽ふくらみ見する夕日どき/宮津昭彦
★辛夷の芽をちこち水の韻きけり/石本百合子
★光背のうしろの辛夷冬芽立つ/山本耀子

★花芽数多付けて辛夷の大きな木/高橋信之

 コブシ(辛夷)の花芽(広島市植物公園 2月14日)/ブログ「山野草、植物めぐり」より
 辛夷の花芽が柔らかくひかっていた。開花期は地域の気候に左右され3~5月と幅がある。自分の住む広島県西部の山に自生しているのは、「コブシ(辛夷)」ではなく「タムシバ(匂辛夷)」だから、これは植栽されたものである。両者にほとんど違いはないが、辛夷は花の付け根に小さな葉が一つついているのに対し、タムシバの場合は葉がつかない。この地方では4月上旬に開花することが多い。いっせいに咲いて咲き終わり、また山に紛れてしまう。小野興二郎という歌人の若いころの歌に次の作品がある。2首をセットで読めばさらに味わい深い。
  梢(うれ)たかく辛夷の花芽ひかり放ちまだ見ぬ乳房われは恋ふるも
  妻となる日を待つ汝(なれ)かぬるみゆく水を言ふとき髪のひかりぬ

 コブシ(辛夷、学名:Magnolia kobus)はモクレン科モクレン属の落葉広葉樹の高木。早春に他の木々に先駆けて白い花を梢いっぱいに咲かせる。別名「田打ち桜」。果実は集合果であり、にぎりこぶし状のデコボコがある。この果実の形状がコブシの名前の由来である。高さは18m、幹の直径は概ね60cmに達する。3月から5月にかけて、枝先に直径6-10cmの花を咲かせる。花は純白で、基部は桃色を帯びる。花弁は6枚。花芽は、6月頃に付き、11月半ばに膨らみ始める。枝は太いが折れやすい。枝を折ると、 芳香が湧出する。九州、本州、北海道および済州島に分布。「コブシ」がそのまま英名・学名になっている。 日本では「辛夷」という漢字を当てて「コブシ」と読むが、中国ではこの言葉は木蓮を指す。


◇生活する花たち「柊・茶の花・錦木紅葉」(横浜日吉本町)

コメント
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