俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月29日(木)

2015-01-29 07:16:02 | 日記
★あたらしき薪を傍積み暖炉燃ゆ   正子
暖炉の中の薪の炎がゆらゆらと燃え盛り、ほっこりとした優しい暖かさに包まれています。傍には新しく用意された薪も積まれ、一層何とも心豊かな安らぎを感じます。 (佃 康水)

○今日の俳句
満潮へ鴨の二陣の広く浮く/佃 康水
満ちて来る潮に向かって、二陣の鴨の群れが広がり浮かんでいる。豊かな潮と浮き広がる鴨の群れが色彩的にもよい風景である。(高橋正子)

○笑顔(はるさざんか)

[笑顔/大船フラワーセンター]

★山茶花のこゝを書斎と定めたり/正岡子規
★山茶花は咲く花よりも散つてゐる/細見綾子
★山茶花の明るき日和たまはりぬ/稲畑汀子

「笑顔」という名前に思わず頬が緩む。「春山茶花」と呼ばれるものだが、花弁がひらひら砕けて、いかにも山茶花に系を引く花らしい。ピンク色で幼子の笑顔のような花だ。言葉として「笑顔」はあまりに俗すぎるが、幼子の笑顔ならば、許されよう。

▼大人のためのツバキ情報とホームページの作り方 by SeiSuzuk「つばきノート」より:
 昔は、冬になると園芸雑誌に冬のツバキの特集があったが、現在ではツバキの記事はほとんど雑誌からなくなった。しかし、冬に大型の花が咲く花木はほとんどないので、ツバキが冬に咲く貴重な花木であることは変わりがない筈である。恐らくは、ツバキ園芸関係のオピニオン・リーダーがそうした熱意を失ったのかもしれない。
 冬のツバキといえば、カンツバキの勘次郎が有名であるが、勘次郎の花期は12月から1月初旬であり、1月下旬には終わってしまう。冬に一番花が長い品種は笑顔である。笑顔はハルサザンカである。ツバキ愛好家はサザンカをやや別種扱いするが、ハルサザンカは、サザンカとツバキの交雑種とされ、広い意味ではツバキの品種となる。ツバキの多くの品種を発表している米国のヌチオ社も、また多くのサザンカ品種を販売しており、ユーレタイドは有名な品種である。ユーレタイドは花も多く優れた品種であるが、サザンカであるので花期は初冬までである。
 庭に早春咲の花は多くは必要がないので、1本か2本あれば、冬の庭はにぎわうのである。笑顔は1月初旬から3月まで咲く、優れた品種であり、お奨めの品種である。他のハルサザンカより多花性で、大輪のピンクの鮮やかな花色は見事である。寒さで花弁が痛むことも少なく、花は咲き終わると落花するので、咲き終わった花が茶色く残ることはない。
 ハルサザンカ類は、冬季の花木として再認識されてよいと思われる品種である。
▼旅行のクチコミサイト フォートラベル「あんみつ姫さん」より:
大船フラワーセンターの椿園に行ってみました。たくさんの椿・サザンカが花開いている中、「笑顔」という名前の、可愛らしい花がたくさん咲いていました。はるさざんか「笑顔」 ピンク色した大輪の花。その名のとおり、笑顔いっぱいで迎えてくれた気がします。そのほか、藪椿・侘び助・大輪の椿など、いつもはひっそりとした椿のブースですが、この時期だけは、紅やピンク・白などの花々を咲かせ、園内を歩く人をここに招き入れているようでした。


◇生活する花たち「獅子頭(寒椿)・素心蝋梅・老鴉柿(ロウヤガキ)」(東京・小石川植物園)
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