俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

1月16日(金)

2015-01-16 10:55:25 | 日記
★寒空の青に鳥らの飛ぶ自由  正子
寒空の広々とした澄んだ大空は鳥たちが自由に飛ぶに十分な雄大さです。(高橋秀之)

○今日の俳句
冬草に海の青さが押し寄せる/高橋秀之
海の岸辺近くの冬草。日にかがやく海の青が強くて、冬草にまでその光が及んでいる景。テーマは「冬草」。(高橋正子)

○桜冬芽

[桜冬芽/横浜市緑区北八朔(2013年1月9日)]_[桜の花/横浜日吉本町(2011年3月27日)]

★蔵したる桜冬芽の守る句碑/稲畑汀子
★雨雫桜冬芽に小宇宙/堀佐夜子
★城跡へ桜冬芽の未だ固し 惟之
★尖りしは桜冬芽の力なり/高橋正子
★青空に桜冬芽の赤味帯ぶ/高橋正子

 2月9日に海老谷桜の再生状況について、専門家や地元の皆さんと検討会を開催しました。その内容について報告します。
 海老谷桜の状況は、各枝の色あいや艶(つや)も良く、新しい枝も延びてきていますし、枝には冬芽(とうが 花や葉のもとになる芽)もしっかりと付いて膨らみ、春に向けた準備が確認できます。全体的には、順調な回復をみせていると言えます。しかし、根や幹枝の状況や冬芽の付き方を細かく観察すると、現在の再生は、人間の助力によるところが大きく、今後も引き続き支えていかなければならない状況であると判断され、依然として、その再生には予断を許さない状況にあります。
 開花のためのエネルギー消費は、大きなものがありますが、最も大量に消費するのが、開花後の「実」を付ける営みです。そのため、「実」を付けさせないように人間がコントロールすることが大切であるとの認識で一致しました。その方法としては、海老谷桜自身の力を引き出すために、自然な形で開花させた後、速やかに花を摘み取る方法と最初から人間がコントロールする形で花芽(はなめ)を摘み取り、花を咲かせない方法があります。この点について検討した結果、市としては、冬芽が成長して花芽と葉芽(はめ)に識別できる3月後半の段階で、花芽の量や付き方を調査し、最終的に判断することにしました。
多くの皆さんが花咲く海老谷桜の姿を思い、ご支援、ご心配をいただいておりますが、引き続き見守っていただきたいと思っております。(浜田市のホームページより)


◇生活する花たち「寒桜・房咲き水仙・鈴懸の実」(神奈川・大船植物園)
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1月15日(木)

2015-01-16 10:45:09 | 日記
★正月の山の落葉のかく深し   正子
正月の山は既に木の葉もすっかり落葉してしまっていることでしょう。山路の落ち葉の嵩を見て「かく深し」と感嘆の声が聞こえてきそうです。里の暮らしとは少し離れた寒の季節の静寂な山中を思い起こします。(佃 康水)

○今日の俳句
牡蠣揚がる瀬戸の潮(うしお)を零しつつ/佃 康水
広島は牡蠣の産地として知られているが、牡蠣の水揚げを詠んだ句。潮を零しながら、しかも瀬戸の、と具体的な詠みに情景がくっきりと浮かび上がり、臨場感が出た。(高橋正子)

○神奈川・大船植物園
 昨年(2014年)1月12日、大船植物園(フラワーセンター)を信之先生と訪ねた。水仙と寒椿がお目当ての吟行と写真撮影。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f598/

○梅冬芽

[梅冬芽/横浜日吉本町(2013年1月6日)]_[梅の花蕾/大船植物園(2014年1月12日)]

★細幹の冬芽の滲み出す如し/行方克己
★冬芽粒々水より空の流れゐつ/野澤節子
★人眠る頃も一気の冬芽かな/阿部みどり女
★雪割れて朴の冬芽に日をこぼす/川端茅舎
★高空の風の冬芽となりにけり/川合憲子

★雲刷かれ梅の冬芽の枝真すぐ/高橋正子
★剪定の木口あたらし梅冬芽/多田有花

▼梅冬芽/2012年12月11日(多田有花)
寒波は和らいだようです。ここ数日で落葉が進みました。冬至まであと十日、まだ日は短くなっていきますが、日没が最も早いのはここ二三日ほどのことです。落葉樹が裸になってしまうと、あとは「春を待つ」という感覚になります。
増位山の梅林のまわりの木々も落葉しました。梅も11月の間はまだ葉を残していましたが、今日見ると、すっかり葉を落としつくしていました。早生から晩生までいろいろな種類の梅があります。葉を落とすのもやはり早生が先です。葉を落とした梅の間を歩いていると、もう花芽が準備を整えて整然と枝に並んでいました。
★散り終えし枝にはしかと梅冬芽/多田有花

▼梅冬芽/2009年1月9日(多田有花)
今日も穏かで風も無く日中は暖かな一日でした。早朝はそれなりに寒いのかもしれませんが、出勤しないので、その寒さも昔のことになりました。ペットボトルに入れたぬるま湯をフロントガラスにかけて、霜を溶かしたのもなつかしい思い出です。
増位山の梅林の梅が膨らんでいます。紅梅と白梅、それぞれに花の色がはっきりわかり、もう間もなく綻ぶというところまてきています。春の接近を告げてくれる花ですね。楽しみです。(多田有花)
★紅白を見せて膨らむ梅冬芽/多田有花

▼梅冬芽/2007年1月9日(gogogobar)
ちょっと遅い仕事始めの日。岐阜まで朝、往復しました。朝6時前はまだ夜。月と星が輝いていました。一宮あたりで日の出。名神から東海北陸自動車道に分かれると目の前には恵那山、ちょっと左手に御岳、乗鞍。白く大きな姿が遠望できる。岐阜の茜部では暖かい朝。恵那の雪景色とは全く別世界でした。私の家のまわりでは、杉も檜木も白砂糖をまぶしたお菓子のようにおいしそう。梅の木は冬芽を大事に春の準備をしているようだ。


◇生活する花たち「辛夷の花芽・水仙・千両」(横浜日吉本町)

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