俳句日記/高橋正子

俳句雑誌「花冠」代表

3月12日(水)

2014-03-12 07:36:38 | Weblog
★片寄せに雪の残りて月おぼろ  正子
道路の除雪跡なのでしょうか。地面には片寄せされた雪が残っているけれど、夜空は、もう、おぼろながらも月があらわれ、幻想的な光景が感じられる夜となりました。(高橋秀之)

○今日の俳句
春暁の新しき水仏前に/高橋秀之
春の暁は、華やいだ感じはするが、空気がしんと冷えている。仏前に線香をあげ、汲みたての水をあげる。そこに充足した緊張感が生まれている。(高橋正子)

雪割一華(ゆきわりいちげ)

[雪割一華/東京白金台・自然教育園(2014年3月11日]

★春浅き一華うすうす紫に/高橋信之

雪割一華(ユキワリイチゲ)はキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草である。日本固有種である。本州の滋賀県から九州にかけて分布し、林の中や渓流沿いなどに生える。
 「雪割」は早春植物を意味し、「一華」は一茎に一輪の花を咲かせるという意味である。草丈は20から30センチくらいである。根際から生える葉は3小葉からなる。小葉は三角状の卵形でミツバの葉に似ていて、裏面は紫色を帯びる。茎につく葉は茎先に3枚が輪のようになって生える(輪生)。
 開花時期は3月から4月である。花の色は白く、淡い紫色を帯びている。花びらは8枚から12枚くらいである。ただし、花弁のように見えるのは萼片である。花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)である。
 花言葉は「幸せになる」である。属名の Anemone はギリシャ語の「anemos(風)」からきている。種小名の keiskeana は明治初期の植物学者「伊藤圭介さんの」という意味である。圭介はオランダ商館のシーボルトのもとで植物学を学んだ。学名:Anemone keiskeana (「花図鑑・雪割一華/龍 2010年3月14日」より)


◇生活する花たち「シナマンサク・マンサク・猫柳」(東大・小石川植物園)
コメント (1)
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