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エンジンがスローになり、船長がアンカーを落とす。


アンカーを吊るしたままポイントの微調整をして、


「準備できた人からやってみて、底５５ｍで６ｍ位上でやってみて～」と戦闘開始のアナウンス。


１２０号の鉄火面に1.5ｍｍのクッションゴムを５０ｃｍ、その先に自作の3本針仕掛けが２．５ｍと続く、


アミエビを詰め、底まで落とし、４ｍ巻き上げたところでしゃくってコマセを出す、


そのまま２ｍ～３ｍ巻き上げてくると「ククッ、グググン、グングン」と気色のいいアタリ。


どんな時でも一投目からかかってくれるととても嬉しい♪　そしてこの時点では型はどうでもいい。


喜んだのもつかの間、巻き上げ途中にやっさんの仕掛けとオマツリし、残念ながらばれてしまった。


仕掛けを回収してほどいていると船長が、「仕掛け長いわ～、これつこてや～」とハヤブサの2ｍの３本針をくれた。


隣の人との間隔を見て、これくらいならいけるだろうと選んだ仕掛けであったが、１投目でダメ出しを喰らいちょっとショック！

（ちなみにやっさんはオーナーの2.75ｍの市販仕掛け）


オイラのほうが仕掛けは短いのだが、船長には長く見えたようだ。(爆）


こんな時は「ええっ、やっさんのと同じやで」とか絶対に言ってはいけない。


いくら理不尽だと思っても「は～～い」と船長に従うのが一番賢い方法。


で、船長から貰う仕掛けは「間違いのない仕掛け」なので安心な事には違いない。



仕掛けを変えて、しきり直し。


その間にもやっさんはイサキの引きを楽しんでいるし、


しょっぱなから入れ食いで、舳側の常連さんも順調に上げている。


オイラは底まで落とさず、５０ｍでコマセをしゃくり、ゆっくり２ｍ巻き上げる…、


と、２ｍ巻き上げる間もなくすぐにクククッ、と気味のいいアタリ。


そのままゆっくり２ｍほど巻き上げ「追い食い」を狙ったが、


結構強い引きだったのと、最初の獲物だったので早々に上げる事に方針変換。


上がってきたのは３０ｃｍオーバーのおなかパンパンのイサギちゃん。


「大体それくらいが平均サイズやよ」と船長。


「こんなイサギなら20匹もあれば充分すぎる、大きいの狙いで上を釣ろう」とひそかに目論む…。


４８ｍでコマセを切って上を釣るとここでもアタリ、４６ｍでコマセを切ってもまだアタリが出る。


４４ｍ、４２ｍでもアタリは出る、でも４０ｍにするとアタリはなくなった。


じゃあもう一回４２ｍにするとまたアタリ、４０ｍに上げると不思議とアタリが止まる…。


こんな事をしているうちにだんだんアタリが薄くなってきて、また５０ｍでアタリが集中するようになった。


午前便ではどんどんタナが上がり、２０ｍ付近までアタリが出ていたらしいのだが、昼からはそうでもないようだ。


船長も「やっぱり朝のほうしかええわな」と言っていた。


いろんな話をしながら入れ食いを楽しんで、カメラももう充分な感じになってきた。


そんな時、船長が「去年の撮影の時、あんたらあんまり釣らんかったんで言われたんやよ～」とポツリ。


やっさんとオイラが「もう充分！」と途中で手を抜いて他のお客さんの半分も釣らなかったのだが、


（それでもお土産には充分、近所中がイサギを食べた）


それが放送終了後、「あんまり釣れてなかった」と何人かに言われたらしいのだ。


「あら～、そんな事があったんかいな、それは失礼しました。」


「そやさけね～、今日は頑張って釣ってよ」


「了解しました！」とは言ったものの、すでにやっさんの４０Ｌのトランク大将は満タン、


オイラのクーラーは水氷用になっているのでまだ魚は入れられない状態…。


出来るだけ足元のバッカンに入れるようにしていたが、バッカンも溢れてきたので、


やむなく弱ったヤツからオイラのクーラーに入れていった。


そんな状態だったので、「了解しました」とは言え、必死で釣るといった状態ではなく、


大きい奴を狙ったり、４本針に４つつけようと頑張ってみたり、適当に時間を流していたという感じ…。


１５時ごろ、「いつまですんの？」と船長に聞いたら、「そやな、１６時かな」と。


あと１時間や、頑張るで～とやっさんと頷き合う、


頭の中はこの大量のイサギの分配をどうするか？これで一杯。


「やっさん、店で全部使う？」って聞いたら


「そんなアホな！使えるかいな」とてんで役に立たない。（笑）


早々と片付ける訳にも行かず、ポツリポツリと釣っていると、


後ろの方のお客さん達は依然やる気満々、１６時まであと５分となった時に「仕掛けあるか？」とか


「アミエビおかわり～」とか威勢のいい調子で急に元気づいてきた。


あとで気づいたのだが、「早上がりさせないお客さんからのアピール」だったようだ。


こんな事をされては船長も終わるとは言えず、１６時半までやる事に…。


すると５分前にまた「アミエビおかわり～」とか「やっと釣れ出した～」とか言い出し、


結局、１７時まで頑張る事になった。


たぶん、何にも云わんかったらあの方々は暗くなっても続けてるだろう…。


恐るべしイサギアングラー達。


おかげで、配達先に困るほどのイサギを持ち帰るハメに…。


まあ、普段お世話になっている方々へ少しの恩返しが出来たので良かったのだが、


うろこをとって、えらと腹を抜くだけで２時間近くかかってしまった。


と、不満たらしい事を書きながらも、次はいつ行こうか考えている。（爆）