Cocomademoiselleココ・マドモアゼル

ビスクドールの制作日記 人形制作する私の紆余曲折しつつも飾り付けない素顔の毎日をご覧下さい

「ありがとうございます」

2012年01月16日 | ♥ 私の思う事

昨年の11月に出版された小林正観さんの本「豊かな心で豊かな暮らし」が中古本で出るのを待って、ようやく先日、手に入れました。

この本を出版された時からチェックをしていたのですが、本の帯に気になる見出しが・・・・。「正観さん、最後のメッセージ、どうしても伝えたい事」とあったのです。

この本を先に読みかけている父のテーブルから、手にとって少しパラパラと読んで落胆してしまいました。

そこには「10月12日没」の一文が。この本が出版された一カ月前に、正観さんは亡くなっていたのです。

「最後のメッセージ」は、そういう意味でした。あまりネットを見ない私は、昨日まで正観さんの死を全く知りませんでした。

もう3年ぐらい前になるでしょうか、何を言っても全く聞く耳を持たなかった父と私の葛藤。ある日の朝、一時間ほど早く実家に出向いた私は、父の日課の朝のお勉めを始まりから終わりまで聞いていました。一時間もの間、父が、ひたすら神棚、仏壇に向かって祈願していたのは「お願い事」ばかり。その父に、たまたま前の夜に読んだ正観さんの本を差し出したのです。そのタイトルは「釈迦の教えは感謝だった」と「神様に好かれる話」でした。「神様にお願いをするばかりで、感謝した事はあるの?」っと私。本のタイトルとは間逆の事をしていた父は、すぐにその本を読み始めました。

それがきっかけで、次から次へと私が持っている正観さんの本を読み進めるうちに、傲慢だった父は「感謝」する事を表現出来るようになり、少しずつですが変わり始めたのです。以前、正観さんの本の一節をコピーして、父に見せた事がありましたが、「お前の言いたい事が何か分からない!」っと言っていた父が、自ら本を読むようになったのです。何度も何度も読み返し、父の後に私が読むと、付箋でマークがしてあるページもありました。苦しい状況の中でも感謝する事を忘れずに、その中でも多くの幸せを感じながら、この数年間を正観さんの本に書いてある事を実践しつつ、乗り越えてきました。正観さんの本を読む事を親子で楽しみにしていました。

いつか、父と一緒に正観さんのお話会に参加する事が、私の夢でした。

正観さんの本がなければ、私と父の今日は無かったと思えます。

正観さんの教えを実践することで、与えられた苦難にも感謝し、生きている幸せを実感しながら、親子の愛情を再確認しながら、父と娘は確実に成長し、沢山の幸せを感じて過ごせるようになったのです。

今頃になってですが、その正観さんが他界された事を知り、愕然としています。

正観さんを想って「ありがとうございます」っと言う度に、涙が溢れて止まりません。

正観さんは亡くなってしまったけれど、正観さんから学んだ事は、目に見えない物ですが、これからも私達親子の宝物です。

父が生きている間、そして、私の人生が終わるまで、私はそれを実践し続けます。

ただ淡々と全てを受け入れて、笑顔で笑って輝いて、そして、嬉しい♪楽しい♪幸せ♪な毎日を。

感謝する事が出来るようになった父。父のカレンダーには、「ありがとうございます」を言った回数が、今日も刻まれていました。

よく短気を起こして「チーン!」となってしまいますが、さっき覗いてみたら800万回を超えていました。

今日も神仏へ「ありがとうございます」と感謝を伝える父。

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正観さん、心から「ありがとうございました」。涙・・・・・・。

                 120116