太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

原発廃炉と太陽光発電

2015-09-29 08:39:09 | 仕事に関すること

現在はバリバリ原発推進、アンチ再エネと思われる新聞を購読している。今朝は少し変わった社説を掲載した。内容は原発交付金について「交付金の無くなる廃炉を予定している自治体へ地域振興のための支援を・・・・・太陽光や高効率火力の誘致に繋がるかも知れない。」というものだ。従来なら廃炉の促進はどのような理由であれ反原発に繋がると危惧していた領域だ。ましてやそのツールとして太陽光誘致などあり得なかった。もし、そのような政策が取られれば一石二鳥にも三鳥にもなりうる。

①廃炉が決まっている福島第一原発では太陽光設置も含めて送電線の有効利用が検討されていると聞く。事故は悲劇だが大消費地に直接電気が送れる送電インフラが有効利用できれば出力抑制(地発地消による)は軽減(あるいは回避)できる。

②批判も多いFITだけに再エネ普及を賭けることから第二の方策ができることのなる。FIT前の補助金と似るが補助の目的が異なる。現在のFIT潰しの結果は日本から太陽光発電産業を本当に消滅させ、再エネ自体の拡大も頓挫する。事業継続にはあらゆる政策動員が望まれる。

③発電地点と大消費地を結ぶ送電インフラの有効利用は太陽光に限らずあらゆる電源にとって意味がある(JPEAビジョン参照)。

原発か再エネかという二者択一論(太陽光発電産業を担うものがそのような主張をしたことは過去も無い)が決着付かない(どちらにも長所短所がありその突き合いになる)ことは明らかである。しかし現実的な対応として廃炉が避けられないことも明らかになった今立地自治体への支援継続策、送電インフラの有効利用、FITに次ぐ再エネ普及策の一つ、何より太陽光発電産業が意気消沈する前に手を打たないと2050年には相変わらずエネルギー輸入国になる可能性極めて大。