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ゆっくりかえろう

散歩と料理

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本日、サービスデー

2012-09-23 | 読書

朱川湊人氏著  読んでて楽しくなる短編集
表題作が一番軽快で楽しいです。不思議話ですが ちっとも怖くありません。
東京しあわせクラブは考え落ち。後からジワジワ怖くなります。
ボンヤリ読んでいると 気がつかないかも。


中で興味深かったのは あおぞら怪談。
なんとあの妖怪アパートの手だけの幽霊ルリ子さんが出てきます。
作者違いなのに 何故? 興味はつきません。
どの話も 軽快にスイスイ読めて 明日への希望を感じさせてくれます
通勤電車の中で読むには最適です。


江戸怪奇草紙

2012-09-18 | 読書

志村有弘氏著 編訳 怪談集 江戸時代に種本があるものを読みやすく現代語訳してあります。

お馴染みの牡丹灯籠は 本にすると分かり難く 私の理解力が及ばないせいか、巷談ほど怖くありません。

累(かさね)は種本が仏教本と思われ 宗教説話の匂いが強く 純粋に怪談話として楽しみにくいと思いました。

どれも真面目に種本に忠実に語訳してあるばかりに エンターテイメントととしての面は薄いかも。

稲生物怪録は どこか遠野物語を思わせ 学術色が強い様に感じました。

怖い話を期待して買うと ちょっと違うかも。

本というのは純粋に怖い話を書くだけでは娯楽性がなくて そこに脚色があってはじめて

 楽しめるものだと 改めて思いました。


花まんま

2012-09-08 | 読書

 朱川湊人氏著
 かたみ歌を読んでからこれを読みましたが これを先に読んでいたら
 先に読んでいた かたみ歌がかすんでいたでしょう
 それほど面白かったです

 直木賞受賞作 花まんまほか数編の短編集 どれも大阪が一番輝いていた
 昭和40年代が舞台で 悲喜交々懐かしく不思議な物語の数々が綴られ
 朱川版「少年時代」なのかもしれません
 どこまでが事実なのかわかりませんが 生まれ変わり 魂送り 幽霊 おばけ 幽体離脱など
 子供の頃に身近な霊体験だったものが 優しい文章と供に自然と描かれています

 きっと大阪出身者なら 入り込んで読んでしまうかもしれません
 この作者の凄いところは それだけにとどまらず 大阪だけの
 特殊事情にまで踏み込んで パンドラの箱の内側を読者に覗かせています

 それがいいことなのかどうかは 分かりませんが 最近読んだ大阪モノ
 のどの作品より真実を描き出していて 読み応えがありました

 一読をすすめたい作品です


面白南極料理人 笑う食卓

2012-09-03 | 読書

西村淳氏著
海上保安官にして 南極越冬隊料理人としてのエッセイ。極寒地の料理と越冬隊のエピソードを綴りながらも 肩の凝らないお話は 終わりまで飽きさせません。その庶民的で飾らない人柄は魅力的です。豪快かつ分かりやすい料理レシピもついて 実用本としても一流。


コンビニララバイ

2012-08-30 | 読書

池永陽氏著 小さな街のコンビニを巡る 人々の人間模様。
主人公のコンビニ店長 幹郎は事故で妻子をうしない 心に穴の空いたままの人です。

その穴を埋めようともせず 心は宙ぶらりんのまま。彼は人の話を聞いてくれる。
相談にのるのでも 一緒に泣いてくれるのでもなく ただ聞いてくれる。

だから彼に関わる人は 彼と話し、やがて自分で結論をだす。
彼の静かなファンは多い。物語は一話完結ですが 個別に 昭和歌謡の香りがします。
ある話は演歌であり また或る話は ムード歌謡であり J-POP が似合う話もあります。

全体に暗く重い話で構成されており、軽いものが欲しい時はふさわしく有りませんが
心が乾いた時 湿り気や温みが欲しい時、読むと楽になるかもしれません。


科学で料理をおいしくするワザ257

2012-08-22 | 読書

料理の科学を考える会編 定番の料理方 裏ワザ 知っているやり方 知らなかったやり方など
説明をしながら料理を科学していきます。
原理を説明してくれるから 分かりやすく 料理を覚えるのではなく 理解させるやり方は理にかなっています。
こういう方法で料理に接すると早く楽しく料理が上手になると思います。
読み物としても ハウツーものとしても 値打ちがあり 手元にいつも置いておきたいです。


かたみ歌

2012-08-18 | 読書

 朱川湊人氏著
 思っていたよりずっと面白かったです
 七つの短編はどれも関連があり 登場人物 場所 時間と微妙に被りながら
 関連をもっていて やがて最後の話でうまくまとめてあります
 主人公はおらず あえていうなら「あかしや商店街」が主人公

 ここは東京下町(山手線の外側北側辺りだと思われる)古くから有る ちょっと昭和な商店街
 時代は昭和の終わりごろ だけどお話は過去を振り返り、昭和40年ぐらいとも交差する。

 ここにある奇妙なお寺も なくなった人も あの世とこの世を交錯します
 なぜか生きている人と死んだ人はお互い係わり合いがあり 何処か繋がっていて
 最後の話で全部が繋がります

 最後の話が始まると ちょっと残念に思いました
 この話でこの町のお話は終わるんだな もっと読んでいたいな もうすこし
 話が続けばいいのにな・・・と。

 表紙の絵が素敵です
 「アカシヤ商店街」 実際にあれば行ってみたいな
 
 追記
 アカシヤの花のさく頃は西田幸子という歌手のヒット曲だそうですが
 この方の名前から タイトルが取られているのだろうかと想いました

 西田幸子さんは なんとあの 関口ひろしさんの奥様だそうです
 作者の朱川さんに思い入れがおありなのかも
 
 それと作品の流れからですが ひとつ気づいたことがあります
 作品に出てくる古本やの名前になった幸子さんのモデルって
 詩人 金子みすずのことではないのでしょうか?


アミダサマ

2012-08-12 | 読書

 沼田まほかる氏著
 著者の作品は、前作猫鳴りに続いて読みました。
 最初に大きな不安を持ってきて 次第にそれを膨れ上がらせる手法は猫鳴りと同じ
  予め奥づけを読んでおくと 更に不安を煽られます。

  読み進んでも大きな事件は起こらず 小さな不安で 後は読者の想像力で
 怖がらせる手法も 前作と同じなので途中でややじれて来ますが
  主人公を二人にし ダブルストーリーを  一つにまとめてしまう手法は見事です。

 作者に隠れた優しさを 知っているものは 酷い結末にならないことも知っており
  安心感がありますが そのぶん ハラハラドキドキは薄れます。

 しかし これ 深く考えれば誰も救われず 報われず ドロドロした場面もふんだんにあり
  個人的には読後感はよくありません。 裏を返せば超現実的です。

 主人公は霊的少女ミハルではなく 受動的 霊的テレパスである工藤悠人であり もう一人は田舎の寺の住職 筒井浄鑑であります。

 工藤も筒井も何か起こることはわかっているのに 何もしない たた見守るだけ。
 いや何も出来なかったというべきか、ミハルの覚醒を知りながら たた恐れ 何かを期待し 待っていたというべきか。

 この辺は大友漫画 アキラに似た部分であり
 話の展開や人物設定は 小野不由美の小説 屍鬼に似ています。

 プロローグ 全部の話を読み終えても まだ話は終わらないことを知り
 無限のループに落ちる気がして 滅入ってしまいます。
 もし続編が出ても もう私は手を出さないと思います。

 重たいものが好きな人向け 或いはスタミナの続く人向けです。
 最後の最後まで 充分読み応えはあります。
 
 

 


幕の内弁当

2012-08-08 | 読書
うみのさかな&宝船蓬莱共著

雑誌月刊カドカワで或る期間連載していたコーナーを本にまとめたもの。
面白いペンネームだと思ったら さくらももこ夫妻らしい。
中身は かなり思い切った体験レポートや マニアックな論文だったり(芸能関係だけど)ある年代にはすごく訴求力のある文章です。
ホームレスに扮して街を徘徊し笑いを取るところは 如何にもプライドと 体面を大事にする東日本人らしい。
関西人にはそんなことでは少しも笑えません。東西の笑いの本質が見えた気がします。
だけど どうでもいい 気になることを 調べるというのは 案外面白いと思いました。
ストリップ劇場に行ったレポートとか かなり斬新な体験レポートが光っておりこちらは素直に面白かったです。
本人達が一番楽しんでいる様子が見えて 雰囲気が良いですね。
話題やテーマが古いですが 最初からそれを前提の懐かし話として宣言してありますから それは気になりません。
今の時代、マニアが一番面白く 自分のカテゴリーをしっかり持っているものこそ 強いのです。
お二人の会話のセンス 息の合ったところも素晴らしいと思いました。

千里伝

2012-08-04 | 読書

 仁木英之氏著
 僕僕先生の仁木英之さんの作品
 中国に実際に存在した人物を下敷きに ファンタジーにしたててあり
 そのスケールは広大無辺 とにかく面白い
 
 物語ははるか昔 中国の唐王朝の時代 主人公は千里という名前の
 身体は子供 頭脳は大人、・・・・・あら?
 まるで江戸川コナンみたいですね
 
 私は主人公より 一緒にいる副主人公が好きで
 そちらをメインと思いながら読んでいました

 読んでいるうち 物語のキャラクターがドラゴンボールとダブってしまい
 それも楽しみでした

 中国歴史モノは 登場人物の名前が覚えにくく それさえクリアできれば
 すんなり楽しめます

 物語は後に行くほど謎が深まってゆき トラブルも膨らんでゆき
 はらはらしますが 最後の最後にちゃんとまとまります。
 
 なぜか自分の読み方だと 明るく楽しい場面ばかりで あまり悲壮感を感じず
 そのまま痛快活劇アニメに頭の中で変換して読んでいました
 いきいきと楽しい挿絵の影響もあるかもしれません

 どこかでアニメ化してくれたら キャラクターの違いや時代背景設定など
 難しいことが分かりやすくなり もっともっと身近に楽しめる作品になるのになぁ
 と思います。 
 スピード感があり爽快な作品です。
  


胡蝶のなくし物 僕僕先生

2012-07-25 | 読書

  仁木英之氏著
 ゆるゆるとした僕僕先生と弟子王弁君の旅も だんだん佳境に入り
 冒険 活劇の様相を呈してきます
 旅のお供も増え続け 彼氏と一緒になると故郷に帰った胡蝶さんさえ
 出戻ってしまい 改めて一行に加わり 天をかける馬 悲しく寂しい殺し屋
 明るくおきゃんな蚕の女神様という 
 いわばブレーメンの音楽家状態 (或いはオズの魔法使い)

 そこへあの白覆面の謎の道士が旅の行く手をさえぎるは 殺し屋は
 刺客を次々差し向けるはで ずいぶん賑やかで展開が速く
 一方相変わらず 王弁くんは駄目弟子で 先生との距離は
 ちっとも進展せず 彼はあせるばかり

 でも彼はこれでいいのです

 王弁くんにはおおいに悩んで欲しいと思う私でありました。
  


全日本何でか大疑問調査団

2012-07-20 | 読書

綱島理友氏著
日常の疑問 誰に聞いていいか分からない 日頃気になっていても
 あえて聞くほどじゃないことなどの 疑問の調査をしてルポします。

ラムネの瓶のビー玉の入れ方とか 東京ドームのゴミ清掃の仕方とか
色々ありますが 既に知られていることもありました,

また、実際に行かなくても電話取材で済みそうなこと
またネットで調べれば何とか分かりそうなことがほとんどで
何だか贅沢な取材だなーという気がしました。

そのゆるい雰囲気が今風でいいのかもしれませんが 人間の好奇心を満たす
原点はもっと根源的で意思の強いものだと思うのです
 そういうものまでユルイので ちょっと違うものを感じてしまい
自分的には消化不良を感じてしまうので あまり興味が湧きませんでした

 こういうものは もっと勢いで突っ走ってしまうとか 読んでいるモノが
 呆れるとか 驚くとか 何かサプライズがなければ 読んでて面白くありません
 いまいち突込みが足りないので 物足りなく感じてしまうのは
 私が刺激に慣れすぎているせいなのかもしれませんが
 
 


これがC級グルメのありったけ

2012-07-16 | 読書

 小泉武夫氏著  氏の著書を読むのは二冊目 前作は不味いもの
作り手の都合で 美味しくない食べ物の話でしたが 今回は美味しいものの話です。
C級グルメという但し書きですが 登場するのは 普通のものばかりで なんら変わったものは登場しません。
期待して読むとちょっと拍子抜けします。
 あえてC級グルメと呼ぶのは氏が謙遜されているのか 東北人特有の 慎み深さなのか いずれにしてもゲテモノ料理の本ではありません。
 
美味しいものに区別はないと思っている私などはとまどいを感じます。
この本は 美味しいもの、美味しい食べ方のオンパレード。
その勢いや情熱は 凄まじく読んでいるだけで お腹いっぱいになります。

本を読んでてゲップが出たのはこれが初めてです

先生は博識で 行動的で 丈夫で長持ち(胃が)
 とても一冊では書ききれないことのようで、美味しいものが満載です


銘機礼讃 3

2012-07-13 | 読書

 田中長徳氏著
 あいかわらずのライカ大好きおじさんですが この本は
 ライカ以外のカメラもたくさんあって それなりの評価もされていて
 楽しめます(結局はライカ至上主義で落ち着くのですけど)

 写真家の仕事より カメラの随筆とか昔の話とかの時間が多いと思われ
 世の中には色々な人が居られるんだなーと感心します。
 年配者ですが立派なオタクですね(勿論 誉めているつもりです)

 文章はどこか味があって 独特でいい感じです 中身もいい
 昔話がまたいい味を出していて 思わず吹き出したり しんみりさせる力があります

 私の好きな話は 「東ベルリンの昔 ヴェラさんの愛機ヴェラ」というエピソード
 東ドイツのカメラ ヴェラ と同じく東ドイツの車 トラバントの話
 しんみりして 目頭が熱くなる名文です 


猫鳴り

2012-07-08 | 読書

沼田まほかる氏著書 或るイエ猫と飼い主のものがたり。
ホラー小説の名手と聞いて そっち方面を期待して買いました。
風変わりな猫「モン」を巡るエピソード。

結論からいえば見事にやられてしまいました。
書き方がサスペンスタッチなので 最後まで飽きずに 読み進められます。
作者は上手すぎ。これぞプロだと思いました。
心理描写は特に上手で読者を騙すのに 幾つものトラップを越えて読む快感を刺激してくれます。
これ以上書くとマナー違反になるので書けません。
実際に本を手に入れて確かめて下さい。これぞエンターテイメントの極み。
猫鳴りとは猫が喜んでのどを鳴らす しぐさのこと

 あ、でも 猫好きと猫嫌いの評価が大きく分かれるかも