「刑事コロンボ」は、子供の頃によく見ていたドラマで、毎週土曜の夜にNHK Hi-Visionで再放送されていて楽しみに見ています。
ストーリーは単純で、必ず最初に犯人の種明かしがされ、コロンボ警部(タイトルは刑事だが、警部と呼ばれる)が犯人のトリックを見破っていくというものです。コロンボ警部は、うだつが上がらない風貌ながら、鋭い突っ込みで犯人を追い詰めて事件を解決していきますが、彼にはいろいろな癖があって、犯人と話した後は必ず最後に振り返って重要な質問をしたり、話のきっかけに自分の妻の話を持ち出したり、とぼけた振りをして相手の反応を探ったり、とても駆け引きの上手い刑事です。
現在は、このようなストーリー展開のドラマも特に珍しくありませんが、当時としては他の刑事ものとは一線を画す面白いドラマだったと思います。また、コロンボの真似をする「ものまね芸人」も流行っていましたが、一番特徴的だったのは彼の「やぶにらみ」のスタイルです。
「やぶにらみ」を辞書で引くと、
1 物を見るとき、両眼が同一方向に向かず、片方の目が違った方向に向くこと。斜視。やぶ。眇(すがめ)。
2 見方や考え方が見当違いであること。
とあります。
主演のコロンボを演じるピーター・フォークの片目は義眼だったそうですから、「やぶにらみ」は仕方がないことだったのでしょう。ただ「見方や考え方が見当違いであること。」というのは、コロンボに失礼かも。