馬券心理学。次は「データに踊らされがちな人」への処方箋。
データに踊らされるのは、初心者によくあるパターンだろう。
(自分もそうだったが)馬を「走る機械」と見てしまうことが原因。
前走で最速の上がりタイムというデータがあると、今回もその脚で
上がると予想してしまう。でも決してそんな事はない。
馬は、デジタルではなくアナログな生き物なのだ。
この本には、データに踊らされがちな人の事例が紹介されている。
A データを予想に入れても、なぜか「例外」なることが多い。
B なまじデータの裏付けがあると、必要以上に自信を持ってしまう。
C 競馬週刊誌を買うと、週末までに予想が完成する。
D データを集め過ぎて、余計に混乱してしまう。
E 生産者リーディングを参照すると、「社台系」を本命にせざるを得ない。
F 新馬戦よりもG1レースのほうが儲かりそうな気がしてしまう。
G 記憶に頼り過ぎて、記録をおろそかにしてしまう。
H 正確な記録は付けていないが、収支は「トントン」だと思う。
競馬を始めた頃は、新聞のデータを隅から隅まで見て予想していた。
金曜日の会社帰りに新聞を買って、家で検討。
1レース15~20分。合計12レースで約3時間。充分検討して、
土曜日の競馬に臨む。で、結果として当たるのはだいたい3~4レース。
ある日、飲み会の帰りに新聞を買ったまま、読まずに寝てしまい
翌日もいつものように競馬場に行って、新聞の通りに馬券を買った。
データも何も見ないで新聞の印だけで買って、4レースで的中。
その日がたまたま当たったのかもしれないが、帰りに考え込んでしまった。
あの予想に掛けた時間は一体何だったのか。データを検討してもしなくても
結果は同じ。データに踊らされていただけなのではないか、、と。
でも競馬は予想するのが楽しみの一つなのだ。だからデータはあったほうが良い。
データだけでなく、当日の馬の気配などのアナログ情報を加味して予想する。
そういう方向で楽しめればいいと割り切ることにしている。