「若者層の自動車離れ」について少し考えてみました。
Wikipediaには、若者層の車離れの要因についての記事があり、思うことを書いてみました。
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1.そもそもクルマを買えない(中古車や軽自動車も難しい)。
1.若者層の購買力(所得)の低下。雇用の不安、給与の低下(低所得)など。
2.クルマに金がかかりすぎる。高額な車両価格と維持費(自動車税・自賠責・任意保険料・燃料代・駐車料金など)の経済的な問題。
⇒経済学者が指摘する内容です。若者の購買力の無さ、維持費の高さを指摘して、興味があってもコストの高さを理由に買わないという人は多いと思います。しかし、昔の若者は今以上に買い難い状況(車が年収に匹敵するくらい高かった)でも、買っていたことを考えると、買えない理由を単純に経済力だけに求めるには疑問があります。
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2.クルマを買う理由がない。
1.車以外の物の関心、必要性の高まりなど、趣味の多様化。
2.鉄道・バスなどの公共交通機関が充実しているため車を買う必要性がない、などの地理的要因(都市部固有の要因)。
3.車を所有・利用する上で、デメリットへの意識が大きくなった。特に交通事故の加害者になった際や、交通違反を犯した際に刑事・民事・行政で多大な責任を負うリスク(自動車運転過失致死傷罪、損害賠償、罰金・反則金の出費など)や交通取り締まりなど。
4.競争・差異化意識が低下し、車の所有価値が低下。
⇒社会学者が指摘する内容です。車に関心が向かない理由として、必要性が無いというのは納得できる要因です。但し、これは都市部と地方ではやや状況が違っているかもしれません。日常の脚として使っている地方在住者には車離れは実感できないと思います。あとは事故のリスクを意識するのも混雑した都市部の問題。車を所有するステータス性が無くなった事もあるかもしれません。「自慢の愛車」という言葉は死語になりました。
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5.実用性・エコロジーに偏重した商品(エコカー・ミニバン・コンパクトカーなど)が増えた一方、走りの楽しさやスタイリングなど「自動車に乗ることを楽しむ」という自動車本来の魅力をセールスポイントとする車種(スポーツカー・スペシャリティカーなど)が非常に少なくなったこと。
⇒自動車評論家の意見です。これは車好きの人がよく指摘しますが、スポーツカーやスペシャリティカーが楽しいかと言われると、運転経験の浅い若者には判らないと思います。運転の楽しさは、いろいろな車に乗って比較してみて判るものだからです。初めて乗った車がスポーツカーで、室内が窮屈で、乗り降りが不便で、視界が悪くて危ない車と感じたら敬遠したくなると思います。自分が買う車というのは、自分のニーズに合っているかどうかがポイントなので、スポーツカーの減少が車離れに拍車をかけているとは思えない。
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6.駐車場が近くにない(地方の集合住宅では、部屋数と同数(1部屋に1台分)の駐車場が確保されているうえ、料金も低額ないし家賃 に含まれる(実質無料の)場合も多いが、都市部では部屋数と同数の駐車場がない場合が多く、駐車場の確保に悩まされる)。
⇒駐車場は、都市部の問題です。これも若者に限った問題ではないので、要因ではありません。
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1.市場の縮小。
1.単身・夫婦のみ世帯の増加。特に親と同居している独身者層の新車購入率の極端な低下。
2.少子化社会に代表されるように、若者の絶対数が年々減少していること。
こうした要素が複雑に絡み合い、自身で車を所有・購入する必要性が薄れ、自動車を「所有しない」あるいは「所有できない」傾向が若年層でとりわけ目立つようになったとされる。
⇒少子化の問題は多少あるかもしれません。絶対数が少ないと、割合は同じでも購入する人が少なくなるのは自然なことです。これが最も納得できる要因のような気がします。
昔の若者の経験では、もうひとつ「下心を満足させる道具」としての車の価値が低下したことも挙げられると思います。なぜ昔の若者が車を欲しがったかと言えば、良い車に乗っているカッコいい自分を見せたいという欲望と共に、女性と一緒にドライブに行きたいという欲望があったからです。だから車が売れた。現代の若者のように携帯電話やメールなどのコミュニケーションツールが無かった頃は、女性を誘う強力なツールが「車」だったわけで、しかも長い時間、一緒に居られる。それが昔の若者が無理をしてでも車を買っていた理由でした。(本物の車好きは、当時も少数派)でも現代の若者には、そういう無理をしなくても携帯やメールでいつでも楽しめる。結局、下心を満足させるために高価な道具を使わなくても良くなったのが、若者の車離れの原因のひとつだと思います。確かに今の時代の若者が羨ましいと思うことがあります。もし自分が今、若者だったら、スマホと自動車のどちらかを選べと言われたら、迷わずスマホを選ぶと思います。(^^;)