キマグレ競馬・備忘録

競馬、MLB、スポーツ観戦、趣味など気になる事を書いています。

ディープスカイ引退

2009年08月20日 | Horse Racing
ディープスカイが引退だそうです。
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ディープスカイの現役引退を発表
昨年の最優秀3歳牡馬ディープスカイ(牡4歳、栗東・昆厩舎)が、左前脚の浅屈けん炎発症のため現役引退することが19日、決まった。日本中央競馬会(JRA)が発表した。今後は競走馬登録を抹消後、種牡馬になる予定。
同馬は、昨年3月の毎日杯で重賞初制覇。その後、NHKマイルC、ダービーを勝ち、“変則2冠”を達成した。秋には、天皇賞、ジャパンCで古馬を相手に3、2着。際どい勝負を演じて、最優秀3歳牡馬に輝いた。通算成績は17戦5勝(2着7回)。総獲得賞金は6億4213万9000円(付加賞含む)。
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昨年のダービーからわずか1年余りでの引退というのは早過ぎる感じもしますが、競争馬にとっては致命的な病気なので仕方がないということなのでしょう。治療してもどこまで再起できるか判らないし、無理して将来に響くよりも早めに引退して種牡馬となったほうが、オーナーや関係者にとっても良いという判断だと思います。血統的には、先日死亡したアグネスタキオン産駒なので種牡馬としての期待も大きいと思います。穿った見方をすれば、アグネスタキオンの死亡が引退の引き金だったのかもしれません。
競馬を本格的に見るようになって、まだ2年程度の私ですが、初めて意識して見たダービー馬が早くも引退というのはとても残念です。ダービー以降、強力な古馬・牝馬相手にもう一歩のところで良い結果が残せていませんでしたが、それでもあと数年、どんなレースをしてくれるか楽しみだったのですが。ちなみに、本日までにブラックエンブレムやピンクカメオという馬達も引退だそうです。

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本「がんばれカミナリ竜」

2009年08月20日 | Book
スティーヴン・ジェイ・グールドの「がんばれカミナリ竜」は、1990年代に発表された本です。久し振りにこの本を読んでみました。
この科学エッセイシリーズは、「ダーウィン以来」以来私の愛読書にしています。この「ダーウィン以来」のシリーズは、表題だけ見ると子供向けの読み物みたいなのですが、(「がんばれカミナリ竜」の場合、電車の中で本を取り出す時には、少し勇気がいるのです。表紙にでかい恐竜の絵が描いてあって、子供の読み物のようなタイトルが書いてある)中身はなかなか硬派で、読み応えがあります。
いくつかの科学エッセイが編集されていますが、この中で面白かったのは、英文タイプライターの文字の配列と進化についてのエッセイです。現在パソコンで使われているキーボードですが、このキーボードのことを「QWERTY」(クワーティ)と言います。何故この様に呼ぶのかと言えば、第一列のキーが「QWERTY」と並んでいるからです。で、このキーの配列なのですが、英語の単語の70%以上は「DHIATENSOR」の10種類の文字でタイプできるそうで、そうであればこのキーを使いやすい第2列に並べればよいはずなのですが、実際には並んでいないのです。以前は、確かにそういう配列のタイプライターがあったのですが、何故か消え去ってしまいました。
そこで、グールドの考察です。「QWERTY」が体勢を占めた理由というのは、機種の改良等のハードウェアーというよりは、教師や推進者といったソフトウェアに負うところが大きいという見方です。これが広く使われるきっかけとなったのは、1888年にタイプの早打ち競争が行われ、たまたまキーの位置を暗記していた「QWERTY」のユーザーが勝った(これがブラインドタッチの起源)ことで広く宣伝されたのが、優秀性と勘違いした多くのユーザーに使われる要因になったということです。これには、その他の多くの偶然も重なったことが「QWERTY」に取って有利に働いたということが言え、同じように「生物の進化」というのも偶然が重なった結果として、現在に至っているということで理解すべきというのが彼の見解です。
大変判りやすい例えと、教養溢れる文章がこの本の好きな理由です。ものの起源を探るというのは、なかなか面白いものです。
グールドが鬼籍に入ってしまい、このような知的好奇心を擽るエッセイが読めなくなってしまったのが、今でもとても残念です。

PS グールドの「QWERTY」に関する記述は、実はどうも誤りなのだそうです。でもグールドは古生物学者であって、「QWERTY」配列の歴史を調査している専門家ではないのですから、彼が間接的に他から引用したとすれば、誤りは仕方のないことかもしれません。彼は既に鬼籍に入り反論の余地が無いのですから、当時のグールドは当時は正しいと言われていた情報を基に考察していたと解釈するべきなのかも。

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