これはジャンヌのようですね。もちろんあの人の過去世の一つです。とても厳しい人生でした。田舎の一介の少女であるにかかわらず、国の救済をせねばならなかった。普通ならとても無理です。だがなんとかやってくれた。
すべては無理でしたが、果たさねばならなかった使命の二分くらいはやってくれたのです。20年に足らない人生では全部はとても無理だ。だがこの人類の暗黒の時代における天使の仕事は、だいたいがこんなものでした。
産まれてはくるが、すさまじい人間世界の逆風を浴びて、人生が歪み、とても使命を全うできずにみなが死んでいくのです。
かろうじて何かができた天使は非常に少ない。
ジャンヌ・ダルクであったとき、かのじょは今ほどきれいではありませんでした。それなりにかわいい人ではありましたがね、たぐいまれなる美女では馬に乗って各地を暴れまわることなどできませんから。
少年のように髪を切り、伸びた手足を使ってそれは活動的にやっていました。あのまま長生きできたらそれは立派な将軍のようになっていたでしょう。女将軍なんてありえないと思っているでしょうが、天使だったらできるのです。
ジャンヌがやり通すことが出来たら、王政はもっと長く持つはずだった。フランス革命は起こらず、民主化は遅れ、トランプも出ないはずだったのです。
見栄えだけでジャンヌを判断した人間が、全部否定してしまったからそうなった。
いつでも人間はそれだ、きれいでも、きれいでなくても、見栄えだけで人間を否定する。
もう十分にわかっているでしょうが。
感性が進歩したこの2017年を経験してきて、いろいろなことがわかってきたでしょう。大人になってきた。その目でこれから、ゆがめられてきた天使の実像を、見つめ直してほしいものです。
わたしたちにやみはない。
すべてはあなたがたのためにやってきたのです。