ピュグマリオンの創造

イヴ・タンギー

原題不明


幻の唯一神をあがめ、暴虐の限りを尽くした男は、人類世界にいられなくなり、誰もいない荒野に追い出される。

そこは何もない孤独の荒野だ。

そこで男は、かろうじてあるものを取り、かつて知っていた女の像をつくるのである。

なめらかな線、くびれた腰、まるい胸。

愛らしいくぼみ。

欲しいものをもう一度手に入れたいという心が、男に女を作らせるのである。

だがその彫像は、永遠に動きはしない。