世界はキラキラおもちゃ箱・第3館

スピカが主な管理人です。時々留守にしているときは、ほかのものが管理します。コメントは月の裏側をご利用ください。

運命の天使

2017-01-05 04:19:54 | 冬の日差し・夏の月

魂も、何かを食べています。かのじょも、眠りながらでも、何かを食べています。静かに、ゆっくりと、食べさせています。

まるで赤子のようだ。天使にものを食べさせるなど、知りうる限りでは初めてではないだろうか。

自分で何をすることもできなくなった天使は、今のところかのじょだけです。

霊魂というものも眠るときがありますが、それはとても大きなショックを受けたときだけです。ほかはいつも、寝ないで活動している。自己存在が定期的に眠るのは、肉体を持って生きている間だけがほとんどです。

わたしたちは悲しんでいるわけではない。とても悲しいと見える出来事の中にも、神の恵みがある。神は、わたしたちでは到底知りえない大きなことを知っていらっしゃる。この経験の中で、わたしたちが知りえる真実は、たぶんとても深く、清いものなのでしょう。

救世主という仕事を、かのじょはとうとうやってしまったが、それがこういう反動になって返って来るとは、思いもしなかったろう。

とてつもない仕事を軽々とやってしまったときの、人間たちから来た反動には恐ろしいものがありました。泡を食って我を失った大勢の馬鹿の霊魂たちが、ありとあらゆる攻撃をしてきたのです。それはかのじょの忍耐をはるかに超えていた。

バックの霊界からわたしたちも援護していましたが、とても間に合わなかった。彼が決断して、この肉体の主体を交代したとたんに、かのじょは力尽きて倒れた。

救世主という仕事が、どういうものなのか、わかってくれますか。それをやることは簡単だが、やってしまえば、こういうことになるのです。

ほかに道はいくつもあったはずでした。この時代に来ていた天使の数だけ、可能性はあった。だが、運命はまるで狙いすましたかのように、かのじょひとりに向かって流れていった。もう他に誰もいない。人間たちも何もしない。ならば自分がやるしかない。

選んだのは、ほかでもない、あなたがた、人類です。

あなたがたが、かのじょを救世主として選んでしまったのです。そして、それによって起こるすべての運命も、選んでしまったのです。





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