横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

企業内のコラボレーションとコミュニケーションツール

2010年10月10日 18時19分43秒 | ビジネスetc
 知人の紹介で会社でyammerを導入してから3ヶ月ほどになる。yammerを知らない人も多いと思うが、社内用のコラボレーションツール、わかりやすく言えばtwitterみたいなものだ。私の会社のドメイン内で完結するので、業務に関係するあらゆるつぶやきが共有できる。

 これを使い出して何が変わったかというと、わざわざ電子メールで伝達するほどでもないし、会議をするほどでもない、皆に直接聞くほどでもないような、ちょっとしたことを知らせたり、問い合わせたりすることがとてもやりやすくなった。yammerはネット環境さえあればどこからでも使えるので、例えば展示会の様子を会場からiPhoneを使って投稿したり、それに写真を添付したり、あるいはその他のファイル添付をしたりできる。

 アプリケーション開発が主体の私の会社の業務風景は、サーバルームからのファンノイズをBGMにして、キーボードをひたすらかちかちとたたく音が響くという感じ。一つの部屋にいながらにして業務連絡もメールで行ったりすることが多い。90年代前半までの、メールがなかった時代に「わいがや」と呼ばれたコミュニケーションが全くと言っても良いほど無かった(そういえば、あの時代はオヤジギャグを連発する人がいて、場の空気を和ませたりしてたっけ・・・)。

 yammerの導入で、そういう”妙に静かな”雰囲気がちょこっとずつ変わって、部署や立場にかかわらない、自由なコミュニケーションが生まれてきている。気がついてみると、今や会社になくてはならないインフラになっている。

 このような「企業内ソーシャルインフラ」みたいなものは、今後急速に普及すると思う。yammerだけでなく、Salesforce CRMもChatterというfacebookのUIにそっくりなツールを標準装備して、すでに企業での利用が始まっている。SNS本家であるfacebookも、先日プライベートなグループを作れる機能を提供し始めたので、これも(小規模な)企業で上手に使えば、コラボレーションとコミュニケーションのインフラとして利用できる。しかもこちらは無料だ。

 私は常日頃気になっていたことがあった。「みんな会社を離れると、知人と頻繁にコミュニケーションを取っているのに、なぜ平日の大半の時間を共有する会社内で、そういう風にはできないのだろうか?」と。それは、グループウェアを導入してスケジュールを共有しても解決しない。会議を何度開いてもうまくいかない。昔の「わいがや」を知っている身には、とてももどかしかった。

 ちょうど先日、セールスフォース・ドットコム主催のカンファレンス「Cloudeforce2010」に参加したのだが、その際にCEOのマーク・ベニオフの基調講演でも、私と同じようなもどかしさを感じていて、Chatter開発を精力的に推進したという。なるほど、同じことを感じていたのかぁ・・・

 様々な記事によれば、日本はソーシャルアプリの利用率がとても高い国らしい。その基盤には、電話会議がひたすら好きなアメリカ人と違って、「文字で連絡し合う」という文化がポケベル以来蓄積されているからだと思う。だから、セールスフォース・ドットコムは、日本でChatterが普及するかしないかが試金石だと考えている模様だ。私も、企業内コラボレーションとコミュニケーションツールとしての、ソーシャルアプリの活用は、これから日本で一気に普及すると思っている。

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