横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

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実務者に必携「業務で使うQGIS Ver.3 完全使いこなしガイド」

2019年11月08日 11時28分16秒 | OSGeo/FOSS4G
QGISはオープンソースのデスクトップGISソフトウェアで、誰でも無償で利用できる。機能面での拡張は怒濤のようなスピードで、最近ではQGISでやれなくなっていることを探すことが難しいくらいだ。また、日本のコミュニティの献身的なコントリビューションによって、メニューの翻訳が継続的になされているところも素晴らしい。

Versionが2から3になったことで、メニュー体系も変わっている。さらに機能追加が多いので、「あ、この機能はどのメニューにあったっけ?」「この処理はどうすれば効率的にできるのかな?」「ネットの地図を背景に表示する際にはどうすれば良かったっけ?」など、かなり使いこなしている私自身でもいろいろ疑問が湧く。

そうした際に網羅的に機能解説をしてくれている素晴らしい書籍が登場した。
「業務で使うQGIS Ver.3 完全使いこなしガイド」だ。

著者の喜多さんは北海道庁に勤務されている林業分野の専門家。日常的にQGISを使用されていて、しかも多面的に活用されていると伺っている。
対する私は、仕事柄、地図データの構成や品質の確認や、表現方法の考案など、比較的絞られた分野でQGISを活用している。時々、日々の使い方とは異なることをしたいと思うことがあるが、それがどこにあって、どう操作すればよいのかを知らないことも正直多い。

私の場合は、これまではネットでサーチして操作方法を見つけてきたが、QGISの利用方法を体系的に理解するにはとても及ばない状態だ。
初心者向けに解説しているサイト、例えば「GIS実習オープン教材」にある「QGISビギナーズマニュアル」は、私のような実務経験のある人間にとっても、その理解をする際には大変役に立つ。

それでも、もっと突っ込んだ解説があればな、と思っていたところ、この本の登場である。
 厚みに(重さにも)驚く、圧巻の解説書

まず手にして「かなり重い」。
開いてみて「全ページカラーでとてもわかりやすい」。
読んでみて「かゆいところに手が届く」。

私の専門分野でもあるマップのスタイリングについても、ベクタとラスタそれぞれ1章ずつ割いて詳細に解説がなされていて、私が使ったことが無い機能も書いてあったり(汗)、とても勉強になる。

 マップのスタイリングについてもベクタとラスタそれぞれ1章ずつ割いて解説

価格が6600円(税込)と購入にはちょいとばかりの決断力が求められるが、実務者に必須という意味では、必ず報われると思う。
日本語でオールカラーでQGISの完全解説本があるなんて、なんて幸せな時代だろう。

本当にお勧めする一冊だ。

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