横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

各国を回って

2005年10月25日 11時39分14秒 | スローライフ
ここ1ヶ月で、日本、シンガポール、カナダ、アメリカを回った。見た目の印象だが、シンガポールが一番活気があふれていた。カナダはひなびていて、アメリカはホームレスと金持ちという貧富の格差がメチャクチャビジュアルに出ていた。

日本も経済のパイは伸びない中、富が庶民からお金持ちに移転するような政策を続けきた。消費税を2007年度から10%以上にするような政策があるようだが、ここ10年くらいの税制改変で資産税や所得税が富裕層に有利に働く以上、さらにそうした格差を助長することは間違いないと思う。

貧富の格差が広がると、機会均等が失われて社会が不安定となり、結果として社会を維持するコストが増大する。小さな政府を理想とするなら、そうした格差を是正して機会均等を保証するような政策を実施すべきだと思う。ところが、今の政府は結果については”自業自得”として受け入れさせ、機会については”自助努力”を要求する。それは自分の子供のしつけという点では意味をなしても、国の政策としては誤りだと思う。

国の指導者は国民が向かうべき国のビジョンを明快に提示し、モチベーションを与えることを先に行うべきである。最初から「痛み」を提示されたら、それを痛みに感じなくてもすむ経済的強者以外の人は、誰だって前向きな生き方がしんどくなるに決まっている。国民の大多数がモチベーションを失ったとしたら、どんな財政出動をしたところで、経済社会の発展の可能性はあり得なくなってしまう。