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2016年03月12日 14時43分02秒 | 時事・社会ネタ
なんということか、またしても大物ミュージシャンの訃報である。それも2連発。ジョージ・マーティン(享年90才)にキース・エマーソン(享年71才)。慎んでご冥福をお祈り致します。

ジョージ・マーティンは皆さんご存知の通り、ビートルズのプロデューサーとして知られている。ビートルズを手がけるずっと前からEMIでディレクターとして働いており、ピーター・セラーズ等のコメディ・レコードも多く手がけたらしい。この時に培ったテープ編集やSE編集の技術、そしてクラシックを含む幅広い音楽的素養が、後にビートルズの作品をプロデュースする際に、多いに役立ったのでは、といわれている。確かに、ジョージ・マーティンがいなかったら、ビートルズはあり得なかったかもしれない。「ペニー・レイン」や「プリーズ・プリーズ・ミー」等での逸話が証明しているように、数多くのビートルズ作品に於いて、ジョージ・マーティンの貢献度は恐ろしく高い。ほとんど素人みたいなビートル達のアイデアを具現化し、見事なアレンジを施し、完成度の高い楽曲に仕上げた功績からしても、“5人目のビートルズ”の称号は文句なし、ってとこではあるが、ピート・ベストやスチュアート・サトクリフ或いはピリー・プレストンまでも“5人目のビートルズ”と呼ばれたりしてる訳で、レコーディングで一緒に演奏したりもしてるとはいえ、ジョージ・マーティンはビートルズのメンバーというより、もっと高いポジションの人であったように思う。育ての親というか教師というか。

プロデューサーと言っても出自は様々で、エンジニア出身もいれば元ミュージシャンもいる。宣伝マンみたいなプロデューサーもいる。元々は音楽家であったジョージ・マーティンは、良い楽曲を見定め、アレンジ等で完成度を高めていくタイプのプロデューサーだったと思う。特に楽曲にはこだわったみたいで、ビートルズが解散してから約10年、久々にポール・マッカートニーと組んだ時、ポールが10曲ほどのデモテープを渡して、後日どうだったと訊いたところ、そのまま使えるのは3曲くらいしかない、と言い放ったそうな。ま、当時のポール・マッカートニーにここまで言えたのは、ジョージ・マーティンくらいだろう。なんたって、育ての親である。

ジョージ・マーティンは、ビートルズ以外だと、ジェフ・ベックやアメリカのプロデュースを手がけている。ジェフ・ベックは考えてみると意外。アメリカは、なんとなく頷ける。デビュー曲のヒットの後、今イチ伸び悩んでいたアメリカだが、ジョージ・マーティンのプロデュースにより殻を破った感がある。あと、さらに意外な所では、リトル・リバー・バンドも手がけた事がある。これは、マーティン自身が所有するスタジオを使って貰う為の取引だった、と言う説もあるが(笑)

さて、もう一人のキース・エマーソンだが、こちらは自殺という説もあり、かなりショッキングなニュースだ。正直言うと、決してELPのファンだった訳ではないが、間違いなくロック界のスターでありカリスマでありヒーローであった。正に一時代を築いたミュージシャンであり、そういう人たちの訃報は悲しいなんて一言では済まされない。時代は変わっていくのである。

考えてみれば、僕がロックをはじめとする洋楽を本格的に聴き始めたのは、中学生の頃なので、かれこれ40年前の事になる。もちろん、当時僕は10代だった訳だが、その頃活躍していたミュージシャンたちは20~30代、現在は60~70代になる訳で、そりゃ亡くなる人も出てくるよな。こっちだって50代なんだし(笑)、みんな年取ってるのだ。病気にだってなるだろう。ミュージシャンだって人間なんだから当然のこと。これからショックな訃報はどんどん増えるだろう。大物の訃報が相次ぐ昨今、ボブ・ディランとかポール・マッカートニーとかチャーリー・ワッツとか、それなりに覚悟しといた方がいいよ(不謹慎)

閑話休題。前述したように、僕はELPはそれほど好きではなく、LPもファースト・アルバムを持ってる程度。ちゃんと聴いたのも、有名な『展覧会の絵』や『レディース&ジェントルメン』くらい(どっちもライブ盤だ)のもんだけど、2~3年前から、ちょっとELP聴きたいな、と思ってベスト盤を探したりしていた。ベスト盤と言っても、正直言うと、「タルカス」とか「悪の教典」とかの長い曲はいらなくて(笑)、もっと短めの曲、つまり「ナイフ・エッジ」「聖地エルサレム」「庶民のファンファーレ」といった曲が1枚のCDに収まってればいい訳なのだが、そんな都合の良い編集盤はなかなか見当たらず(笑)、まだ買ってない。

キース・エマーソンは、キーボードのスタープレイヤーの元祖と言える人だが、実は結成当初のELPはエマーソンをはじめとするメンバー3人が皆イケメンで、アイドル的な人気もあったのでは、と思われる。彼がスター・プレイヤーになったのは、その華麗且つワイルドなプレイだけではなく、ルックスの良さも要因のひとつではなかろうか。人前に立つ以上、実力だけでなく、ルックスだって良い方がいい。そういう点でも、一時代を築いた人だった。もう、こういう人は出てこないだろう。

知り合いのはじめちゃんがメンバーのThe Sons Of EveというELPのコピバンがあって、ここのキーボードの人が、とにかく凄い。一度見て欲しいものだが、彼もキース・エマーソンを崇拝してただけに、今回の訃報はショックだったろうな。正に茫然自失の態ってとこだろう。お察しします。

なんと言っていいのか、とにかく、なんか、寂しいな...
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4 コメント

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Re:不謹慎 (MFCオーナー)
2016-03-15 22:57:07
♪陰陽師さま

こちらへのコメントは久しぶりですね。ありがとうございます。今後ともご贔屓に(笑)

>不謹慎発言
やはり、実名を出したのがまずかったのでしょうか?(そーゆー問題ではない)

>次は誰
ブックメーカーがオッズを検討してるとかしてないとか。ありそうで怖い(笑)
返信する
不謹慎 (陰陽師)
2016-03-15 08:58:33
流石MFCオーナーの不謹慎発言!しかし、これだけ続くと次は誰だ?と、期待、あ、いや、もとい、思ってしまいますよねー爆
返信する
今年何人めかな... (MFCオーナー)
2016-03-13 01:03:27
♪ヤスバさん

>これからの5年くらいでレジェンドたちの訃報をいくつ目にすることになるのでしょうね
あんまり想像したくないですけど、予想される顔ぶれは沢山浮かんできますよね(笑) ま、ミュージシャンも人間ですから、避けては通れないのですが。

>たしか来日公演を控えてたと思うのですが
みたいですね。神経症で右手の指が2本動かなくて悩んでいて、それを苦にして自殺した、という話ですが、確かにキーボード奏者としては致命的ですけど、なにも死ななくても...という気もします。

>はじめちゃんのELPコピバン見たことありますよ
やっぱり(笑) もう10年近く活動してますからね。見た事ある人も多いと思います。ほんと、ここのキーボードの人は凄いです。はじめちゃんも凄いですけど。余談ですが、彼は演奏後とある人に、グレッグ・レイクというよりジョン・ウェットンだな、と言われた事があるそうです。分かる人は分かるんだな、と言ってました。
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訃報続き (ヤスバ)
2016-03-12 16:42:21
本当に訃報続きですよね。
たしかにもう歳も歳だし、これからの5年くらいでレジェンドたちの訃報をいくつ目にすることになるのでしょうね。

ジョージ・マーティンについては、彼無くしてビートルズの成功およびロック革命はなかったと思います。
後世に与えた影響力でいえば、超大物ですね。
こちらは大往生といっていいとは思いますが、問題はエマーソンです。
たしか来日公演を控えてたと思うのですが、予定してた人は相当ショックだったでしょう。
僕はといえば、たまたまELパウエルのライブ盤を聴いてたところだったので、ビックリ仰天でした。
初期のELPは後楽園球場でライブを行うなど、とてつもない人気があったようですが、そこにアイドル要素があったことは否めないでしょう。

はじめちゃんのELPコピバン見たことありますよ。
凄いテクで、改めてELPって凄いんだなって見直しました。
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