日々の覚書

MFCオーナーのブログ

TOSHIKI KADOMATSU Performance 2010 "Citylights Dandy"

2010年10月04日 23時25分51秒 | ライブレポート

異常なまでの猛暑も終わり、いよいよ秋らしくなってきた10月3日の日曜日、神奈川県民ホールへ角松敏生のコンサートを見に行ってきた。前回見て以来、約2年半ぶりである。

角松敏生は昔から知っていたけど、生で見るのは当然初めてで、実際にそのライブに接してみて、ミュージシャンとして非常に真摯な姿勢で音楽に取り組んでいる人なのだ、というのが分かったのが前回のコンサートであり、今回はどんなステージを見せてくれるのか、大変楽しみであった。ま、何も分からずに見に行った前回より、少しは余裕が出来た、という感じかな(笑)

コンサートのチケットを取ったのが6月、その後タイミング良く8月に新作『Citylights Dandy』が発売され、これがまた素晴らしい出来であったので、ますます今回のコンサートに期待してしまっていたのである。

という訳で当日、県民ホールに着いてみると、客席は8~9割の入り、という感じ。平均年齢は、やや高めかな(笑) 自分の席についてから、前回の反省も踏まえ、まずは入り口で渡されたチラシで紙飛行機を折って、“その時”に備えるのであった(笑) 周りを見渡すと、紙飛行機を折っている人は結構いた。やっぱり(笑)

定刻をやや過ぎた頃、『Citylights Dandy』収録のインスト曲が場内に流れ、角松を含むプレイヤーたちがステージに姿を現す。今回のメンバーは、

今剛(G)
松原秀樹(Bs)
森俊之(Key)
玉田豊夢(Ds)

この4人にボーカルとギターを担当する角松を加えた5人編成だったわけだが、コーラスも含め9人いた前回と比べると、随分削減された感じ(笑) もちろん、腕達者な人たちばかりなので、演奏自体は実に素晴らしいものだった。

と、コンサートがスタートし、新作からの曲をメインに4曲ほど演奏してから、ちょっと長め^^;のMCが入る。今回は、ずっとこんな調子で、何曲か続けて演奏して長いMC、という形で進行していた。最初のMCでは、若者ばかりに目配りせず、オトナによるオトナの音楽を目指した、と新作について語ってたけど、かつて、角松の音楽が当時の若者を中心に聴かれていた事を思うと、隔世の感があるが(笑)、でも彼の言いたい事は十分に伝わってきた。自分が年を取ったとは思いたくないけど(笑)、僕も今の流行りの音楽にはどうも馴染めず、つい昔の音楽ばかり追いかけてしまう訳で、それだけに今回の角松の新作には、ついつい入れ込んでしまう訳で、そういった想いを抱えている中高年って、結構多いのではなかろうか、なんて思ってしまうのだ。かつては、角松はあまり聴いてないけど、今はとてもシンパシーを感じてる人も多いだろうね。

さて、長いMCの後、「昔の曲も新しい曲も、違和感なくやりますよ」というアナウンスと共に、「After 5 Crash」など80年代の曲が続けて演奏された。知ってる曲も知らない曲もあったけど、確かに新曲と比べても違和感なし。角松敏生の音楽性にブレはなく、しかも今でも十分に通用する事が証明されたと言っていい。インストもやってた。ちなみに「Sea Line」という曲である。かつて、マイルド・セブン・メンソールのCMに使われていたらしい。僕は、残念ながら、そのCM覚えていないけど^^;

と、こんな屁理屈はどうでもよく(笑)、しなやかな演奏をバックに角松は気分良さそうに歌っていた。

この次のMCでは、ブルーレイというメディアの可能性と将来性について、熱く語っていた(笑) CDもDVDも、売り上げが頭打ちの今、状況を打破するのはブルーレイなんだそうな。何故なら、音質・画質ともに素晴らしく、しかもコピーが出来ないから、らしい^^;

2度目の長いMCの後、新作からの曲を演奏して、一旦メンバーがステージから消える。何が始まるのかと思っていたら、なんとステージ左側にバーカウンターが出現(笑) 確かに、なにやらセットがあるのは気づいてたけど、バーカウンターとは....バーテンみたいな角松が登場し、ちょっとしたアトラクションみたいなもので、などと言いつつ、バンドメンバーを椅子に座らせ、ドリンクを振る舞い、あれこれと雑談に興じる。初デートの話とか好きだったアイドルの話とか^^; コンサートでこういうの見るのは初めてだったけど、まぁ楽しいかも(笑) だらだらと続きそうでいて、時間になるとさっさと切り上げる、というのも潔くてよろしい(笑)

椅子から降りたメンバーたちは、すぐに持ち場に戻り、再度演奏がスタートする。「最後まで一気にいきます」と角松が一言、その言葉通り、新旧取り混ぜて5曲くらいだったかな、ほんとに一気にエンディングに向かっていった。例の、お約束の「Take You To The Sky High」はアンコールではなく、本編のラストに演奏され、予想外の展開に戸惑いはしたけど、今回はちゃんと紙飛行機飛ばしたもんね(笑) いやはや、それにしても、紙飛行機がホール内を乱舞する光景は、ほんと圧巻である。一度は経験して欲しい(笑)

これで本編は終わり、アンコールに応えて登場した角松は、来年のデビュー30周年記念イベントの告知をした。来年の6月に横浜アリーナで行なわれる予定だそうな。角松のコンサートは長いので有名だが、30周年記念では6~7時間のライブを敢行するらしい。なんでも、25周年記念の時も、7時間近いライブを行なったのだが、終演が0時を過ぎてしまい、帰れなくなる客がいたので、30周年記念の時は開演時間を早めるそうな(笑) しかし、凄い話(笑)

さすがは角松、と思ってしまうのはここからで、アンコールを3回やったのでは、と思ってしまうくらい曲も多くMCも長く、ひたすらサービス精神旺盛なのである。デビューのきっかけとなったエピソードなども交え、本編並みに楽しませて貰った。

最後のアンコールで新作からの「See You Again」を歌い、途中で「60歳までにガッツポーズを決められるような事をしたい」と、よく分からん事を言ってた角松であるが、3時間を越える長丁場のライブも、これで終了。ほんと、お疲れさま、という感じ。おそらく、会場にいた全ての人が、大満足で家路についたことだろう。

とにかく、サービス精神に溢れたライブであり、加えてしっかりとしたポリシーに支えられたコンサートでもあった。前回も感じたけど、本当にプロらしいコンサートである。角松敏生、実に良心的なミュージシャンだ。来年行なわれる30周年記念ライブも行きたいな、という気になってきた(笑)

7時間か...こっちの体力が持つかどうか、だけど(爆)

という訳で、セットリストもなく^^;、あまりレポになってない角松ライブレポなのであった。

コメント (2)
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