なぜか屋上が好きである(笑) “バカと煙は高い所へ上る”などと言うが、屋上が好きなのは、決して高い所だからではない。もちろん、高い所は好きだけど(笑)
余談だが、“○○と△△は××だ”という言い方、なんとなく好きである(笑) ○○と△△が全く関連性のない言葉なのがよろしい(笑) “女の約束とバスの時刻表はあてにならない”とか。
で、話を戻して屋上である。建築物にとって、屋上とはどんな意味があるのか。必要なものなのか。建築法か何かで、一定以上の規模の建物の場合、屋上を作らなければならない、とか、屋上があるとないとでは、税金が違ってくる、とか、そういうのってあるのだろうか。こう考えると、屋上って不思議だ(あんただけだって)。
屋上にも色々あって、ヘリコプターの離発着が可能とか、駐車場になってるとか、ビルの住人全員が避難出来るとか、そういう規模の大きいのもあるが、猫の額みたいな屋上もある。どっちかというと、小さい(狭い)屋上の方が好きだな。
新大阪から下りの新幹線に乗ると、淀川までの間に、小さな(4~5階建て程度の)ビルがたくさん建っている地域を通過する。新幹線は高架なので、窓からそのビルたちを見下ろす感じになり、当然ながら屋上もよく見える。この光景がなかなか楽しくて、何度見ても飽きない。
背も低いし、建坪も小さいビルが多くて、当たり前だが狭い屋上が多い。その狭い空間が、様々な使われ方をしている。洗濯物が干してあったり、花壇が作ってあったり、小さな祠があったり、ゴルフの練習をするようになっていたり、デッキチェアが置いてあったり、とほんと色んな屋上がある。もちろん、手すりも柵もドアもなく、屋上として使われていない屋上もある。エアコンの室外機が、所狭しと並べられている屋上だってある。
例えば、5階建のビルに屋上があると、1フロア増えたみたいな気がして、お得な気分になるのではなかろうか(笑)
小学校にも、昔住んでたアパートにも、屋上はあったが、上ってみた事はない。というか、屋上は禁断の場所であり、上る事は許されなかった。多分、使っていなかったのだろうが、行ってみたいな、とは思っていた。
屋上と言えば、そのビルで働く人たちが、昼休みを過ごす場所、というイメージがある。ベンチに座って弁当を食べたり、バレーボールに興じたり、柵にもたれて同僚の悩み事を聞いたりする訳だ。小学生の頃の僕にとって、会社務めとはそんなイメージを伴っていた。実際に、世のサラリーマンやOLたちが、昼休みを屋上で過ごしていたのかどうかは知らない。ま、おそらく、テレビドラマで見た光景が焼きついているのだろう。同様に、病院の屋上は洗濯物を干す場所であるし、刑事に追われる犯人、或いは命を狙われる探偵は必ず屋上へ逃げる。そういうものだ(意味不明)。
ちなみに、うちの本社の事務棟は3階建てだが、やはり屋上がある。総務の許可があれば、行ってもいいらしい。昔は、そこでテニスをしてる社員もいた。下を通りかかった時にボールが落ちてきたので、拾って投げ返してやった記憶がある。大らかな時代だったな(違)。聞く所によると、その屋上は現在物置になってるらしい。古い書類をダンボール箱に入れて置いてあるという話だ。10年前の見積書などを探しても事務所にはなく、「ここになければ屋上ですね」と言われた経験が何度かある。だが、今まで本社の屋上には行った事がない(笑)
屋上とは、実は限られた空間である。空も景色もよく見えるけど、動ける範囲は限られている。そう考えると、やっぱり屋上は人生の縮図...な訳ないな。