日々の覚書

MFCオーナーのブログ

懺悔の値打ちもない

2007年03月03日 02時28分46秒 | 与太話

まだまだ続く社会派ブログなのであった(違)

借りた図書館の本を返さない学生は卒業させない
実に嘆かわしい話だが、大学の図書館で借りた本を返さない学生が多いらしい。そういう学生に対して、卒業させない場合もある、と強硬策に出る大学もあるそうだ。至極当然と思う。だいたい、借りた物を返さないという事自体、既に人間失格である。そんな奴らは、一流企業に就職が決まっていようと何だろうと、卒業させなければいいのだ。当然、甘やかされた学生どもは猛抗議するだろう。何様だ、てめえら。何冊借りたか知らないが、すぐに返せば卒業できるのだ。こんな簡単な事が、何故奴らには出来ないのだ。たとえ、一流大学に通ってはいても、とことんバカである。きっと、社会に出ても役には立たないであろう。こういうのが、うちの会社に新卒として入ってこない事を祈る。

それにしても、こういう奴ら、レンタルビデオとか、ちゃんと返却してるんだろうか。金払って借りた物は、返すのかな。無料なら返さない。単なる泥棒だ。親の顔が見たい、とは正にこのこと。

と、腐れ学生どもを罵倒するのは、ここまでにする。というか、これ以上続けられない。何故なら、僕は上記記事を読んで、忘却の彼方に追いやっていた自分の過去の悪行を思い出してしまったからだ。思い出してしまった以上、懺悔せねば眠れない。なので、ここに懺悔する。

あの頃、僕は小学校の5年だったと思う。当時、学校の図書委員というのをやっていた。各クラスから一人づつ、図書委員を選出し、交代で図書室の番をするのだ。元々本好き・読書好きだった僕にとっては、非常においしい仕事だったのである(笑)

仕事といっても大した事はない。基本的には、当番の日は放課後図書室の鍵を開け、貸し出し&返却コーナーで本の受け渡しをするだけだ。図書室にある本には、全て貸し出しカードというのが付いていて、借りたい場合はカードに名前と学年・クラスを記入して、図書委員に渡す。図書委員は、そのカードを保管しておいて、返却されたら「返却済」のハンコを押して、棚に戻す。カードには返却予定日も記入されており、それを過ぎても返却されない場合は、催促に行くのも仕事だった。休み時間や放課後に、その生徒の教室まで行って返却して下さい、と言うのである。すると、大抵の場合、翌日には持ってきた。昨今の大学生より、30数年前の小学生の方が、遥かに常識的だったのだ(笑)

ま、貸し出しコーナーは常に人でいっぱい、なんてTSUTAYAみたいな事はなく(笑)、それほど忙しくなかったから、僕は当番の日は、大抵貸し出しコーナーに座って本を読んでいた。楽な仕事だったです(笑)

さて、ここからが僕の悪行である(笑)

図書室は、夏休みの間も開いていたから、当然休み中も当番があった。プールの講習もあったりして、あの頃は夏休みでも、週2~3回は学校へ行ってたなぁ。で、その、とある夏休み当番の日、僕は面白そうな本を見つけたので、借りていくことにした。イギリスの作家の作品で、タイトルは忘れたけど、現代の商社マンが突如中世のアーサー王の時代にタイムスリップし、何故かラーンスロットやガラハドといった騎士たちと、槍の試合をしたりする内容だ。一応、SFの棚で見つけたと思う。当時は、SF好きだったのだ(笑) で、家で読んで次の当番の時に、かばんに入れて持って行った。所が、返却手続きをしようとしたら、かばんに入れたはずの本がない。家を出る時に、確かに入れたのは覚えていたので、忘れてきたというのはあり得ないんだけど、もしかしたら忘れてきたのかもしれないと思い、返却予定日にはまだ間があったせいもあり、その時はあまり気にせず、帰宅してから探したが、やっぱり見当たらない。持って出たのは間違いないようだ。ちょっと焦った(笑)僕は、翌日当番でもないのに、学校へ出かけて行った。いつもの通り道の途中で落としたに違いないと思い、ずっと調べながら歩いたのだが、見当たらない。が、ふとそこで思い出した。前日、学校へ行く途中で、一度かばんを地面に置いたら倒れたのだ。そこで落としたのだろう。で、かばんを倒した場所へ行ってみたが、そこにはない。でも、次の瞬間僕は悟った。かばんを倒した所は、蓋をした溝の上で、丁度そこに穴が空いていたのだ。本一冊くらい、すっぽり入りそうな穴。かばんを倒したはずみに、本はこの穴から溝の中へ落ちてしまったのであった。

正直、その時僕は真っ青になった。図書室の本を失くしてしまった。しかも、自分は図書委員だというのに。先生には怒られるだろう。一級上の6年生の図書委員たちも、僕を責めるに違いない。余談だけど、小学校の5年と6年って、たった一年とは思えないほど差があるのだ。しかも、図書委員で男は僕だけだった。一年上の女生徒なんて、僕にはただうるさい(怖い)存在でしかなかったのだ。頭を抱えてしまった僕は、どうしようかと悩みに悩んだあげく(素直に謝ろうという発想がないのが、不思議といえば不思議)、結局、しらを切り通すことにした。何か言われたら、「え~っ、ちゃんと返しましたよ~」と言うことにしようと。

もしかすると、本当はもっと大それた隠蔽工作をしたのかもしれない。カードを偽造するとか、目録から消去するとか。でも、思い出せない(都合が悪いからか...笑)ので、ここで止めておく。でも、図書室の本を失くしたのも、それを隠したのも、紛れもない事実だ。僕には、前述の大学生を罵倒する権利はないのである。ほんとはね。

という訳で、今ここに記録して懺悔する。私を断罪せよ。

時は流れて、僕が大学生の時、クラスメートに本を貸した。文庫本だったけど。数日後、そのクラスメートは本を返しに来たが、「あの本失くしちゃったんで、同じ本買ってきた」と、悪びれずに言い、新品を僕に渡した。その時、僕は、自分が図書室の本を失くした事を思い出し、そうかこういう手があったのか、と思った。と同時に、クラスメートに対して、最初から借りずに買えば良かったのにね、とも思った。

やはり、借りた物はきちんと返しましょう。

コメント (10)
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