日々の覚書

MFCオーナーのブログ

豚汁考

2005年12月10日 00時42分19秒 | 与太話
寒くなってきた。本格的に冬なのである(今頃何を...-_-#)

で、この時期になると、突如巷に溢れ出すのが、おでんと豚汁である。もちろん、このどちらも夏でも食べれるのだが、何故か寒くなると、あちこちのコンビニや定食屋で一斉に「冬季限定」メニューとして登場する。すっかり冬の風物詩というか定番になってしまっている訳だ。

僕は、おでんはどうでもいいが(笑)豚汁は大好きだ。なので、この季節になると豚汁を食べる事が多くなる。で、毎年思うのだが、豚汁って食べる所によって全く変わってしまう食べ物だ。家庭だろうが食堂だろうが、どこで食べても同じ物が出てきた事がない。作る人によって、全く違う物になる。でも、どれも豚汁なのだ。考えてみると、とても不思議な事ではなかろうか。どんな料理でも、作る人の好みによって違いが出てくるけど、基本線は同じのはずだ。ラーメンだって麺が細いとか太いとか、醤油とか味噌とか豚骨とか様々なパターンがあるではないか、と言われてしまいそうだが、絶対に変わる事のない基本線がある。これをやってしまったらラーメンとは呼ばない、というルールがあると思うのだ。けど、豚汁はそうでもない。具だって味付けだって全く違ってしまう。豚汁と言いながら牛肉が入っているのだって食べたことあるし。何故、豚汁はそういった制約がないのか。

そういう食べ物こそ、「○○家に代々伝わる豚汁はこれだ!」みたいなのが厳然として存在するのだろうか? 違う環境で育った男女が一緒に暮らし始めた時、料理で対立するというのはよく聞く話だけど(お雑煮とかね)、豚汁を巡ってケンカになったりしないのか? 「なんで豚汁に糸こんにゃくが入ってないんだ」「そんなの邪道よ」「なんだと、ねぎを入れる方がよっぽど邪道じゃないか」なんて。世間で認められた、はっきりとした形が曖昧なだけに、余計にその溝は深いような気もする。この豚汁とあの豚汁は違うものだけど、でも豚汁である事には変わりはない、それだけにどちらも一歩も譲らないような。下手すると離婚に繋がってしまう。うむ、そう考えると罪作りだなぁ、豚汁って。

参考までに、僕の母がよく作っていた豚汁は、合わせ味噌で、具は豚肉の他、さつまいも、さといも、ごぼう、人参、こんにゃく、長ねぎ、といった所で、大きめにカットしてあった。根菜ゴロゴロがポイント。で、2~3日前に近所の定食屋で食べた豚汁は、合わせ味噌味は同じだけど、具は豚肉、人参、たまねぎ、じゃがいも、ごぼう、などで細かく刻んであった。その他、場所によってはまるで肉じゃがみたいだったり、ただの味噌汁みたいだったりするし、ポトフじゃねぇ~か、なんて豚汁も食べた事ある。魚が入っていたのもあった。ほんとに、色々なパターンがある。人生いろいろ、豚汁もいろいろ。

でもやっぱり、豚汁は美味い。冬の楽しみは、誰が何と言っても豚汁だ(笑)

コメント (13)
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