石油元売り2位の出光興産が同5位の昭和シェル石油を買収する方向で交渉に入った。
経営規模の拡大で競争力を高めるのが狙いで、来春の基本合意を目指す。TOB(株式公開買い付け)
を通じ昭和シェル株を取得する方針で、買収額は5000億円規模となる見通しだ。
両社の連結売上高の合計は8兆円規模と業界首位のJXホールディングス(約12兆4000億円)に迫る。
両社が20日、「事業再編に関して幅広く検討しており、昭和シェルともさまざまな可能性について協議している」
(出光)、「さまざまな経営上の選択肢について検討しており、その中で、出光とも協議をしている」(昭和シェル)とのコメントをそれぞれ発表した。
昭和シェルの時価総額は19日現在で約3800億円。出光は主力行である三井住友銀行から買収資金の調達にめどをつけた。
石油業界に再編を促してきた経済産業省も支援に乗り出すもようだ。
少子化や低燃費車の普及を背景に、国内ではガソリンなど石油製品の需要減少に歯止めがかかっておらず、
石油業界では原油処理能力の削減が喫緊の課題。両社は規模の拡大により国内生産設備の合理化を急ぐほか、
成長事業と位置付ける海外展開の強化につなげる考えだ。
今後はグループ会社を含め両社で計6カ所ある製油所の生産性向上や給油所の統廃合などが課題となる。
原油の調達量が増えれば、産油国などとの価格交渉力の向上も期待できる。
石油連盟によると、石油元売りの売上高に対する経常利益の比率は2012年度で1%。
製造業は平均5%程度とされ、低迷が際立つ。今回の買収交渉が表面化したことで、石油業界の再編が今後加速しそうだ。
経営規模の拡大で競争力を高めるのが狙いで、来春の基本合意を目指す。TOB(株式公開買い付け)
を通じ昭和シェル株を取得する方針で、買収額は5000億円規模となる見通しだ。
両社の連結売上高の合計は8兆円規模と業界首位のJXホールディングス(約12兆4000億円)に迫る。
両社が20日、「事業再編に関して幅広く検討しており、昭和シェルともさまざまな可能性について協議している」
(出光)、「さまざまな経営上の選択肢について検討しており、その中で、出光とも協議をしている」(昭和シェル)とのコメントをそれぞれ発表した。
昭和シェルの時価総額は19日現在で約3800億円。出光は主力行である三井住友銀行から買収資金の調達にめどをつけた。
石油業界に再編を促してきた経済産業省も支援に乗り出すもようだ。
少子化や低燃費車の普及を背景に、国内ではガソリンなど石油製品の需要減少に歯止めがかかっておらず、
石油業界では原油処理能力の削減が喫緊の課題。両社は規模の拡大により国内生産設備の合理化を急ぐほか、
成長事業と位置付ける海外展開の強化につなげる考えだ。
今後はグループ会社を含め両社で計6カ所ある製油所の生産性向上や給油所の統廃合などが課題となる。
原油の調達量が増えれば、産油国などとの価格交渉力の向上も期待できる。
石油連盟によると、石油元売りの売上高に対する経常利益の比率は2012年度で1%。
製造業は平均5%程度とされ、低迷が際立つ。今回の買収交渉が表面化したことで、石油業界の再編が今後加速しそうだ。