おはようございます。
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(8月21日)は学びと読書の1日でした。
まず学び。
オンラインで経営と心理をミックスさせた講座を受けました。
内容はとてもよかったのですが、2時間半の講座のうち2時間が講師による一方的なプレゼンのため途中居眠りしてしまったりして、「もう限界」と判断して退出しました。
50人近くの受講者がいて、どうなるかと期待したのですが、反面教師をして学びました。
現在オンライン開催のアドラー心理学ベーシック・コース(6日間)が進行中ですが、この講座の講師として永藤かおる講師 と私は従来よりも進化している姿をお見せできていると自負しております。
◆次回のオンライン開催のアドラー心理学ベーシック・コース は次のとおり開催します。
日程:2021年10-12月コース 10月3.17.31日.11月14.28日.12月12日(全・日)
時間:全日13:15-17:15
さて、昨日は西加奈子の『おまじない』(ちくま文庫、620円+税)の中から『孫係』を読みました。
カミさんが強く「『孫係』だけでいいから読んで」と強く勧めてくれたからです。
小学校6年生の一人娘から見た祖父の滞在を巡る家族像の心理描写がすごい!
長野県で一人暮らしをしている美術史専攻の大学教授の祖父を母の強い主張により1カ月の同居から物語が始まります。
この物語の語り部は孫娘です。
うちに泊まることさんざん渋ったおじいちゃまを母親が「遠慮しないで家族なんだから!」の一言で決まった同居。
年に1度か2度、長野のおうちに遊びに行く関係ならよかったものの、おばあちゃんを亡くしても自立しているおじいちゃんと同居するのは、祖父も孫娘も気づまりです。
孫娘にとっては、血の繋がったおじいちゃまが家にいるのをおかしな感じを抱き、ため息をつくようになります。
ファザコンの母親はハイテンションなだけに余計、落差があるようです。
孫娘がリビングで「ひとりになりたいなぁ」と言っているのをおじいちゃまに聞かれたことから物語が急展開します。
おじいちゃまも同じ思いだったのです。
そこで2人は急接近。
ホンネトークが行きかい、お互いを「係」として「孫係」「爺係」とし、2人は忠実に、立派に係をこなすようになりました。
おじいちゃまが帰る日、ママが涙をぼろぼろ流しているシーンを見た孫娘は、ママだって「お父様のことが大好きな娘」をきちんとこなしていたと推測します。
これ以上内容に触れることはしません。
家の中でもある種の役割行動があるし、そのワークタスクを健全にこなせる「係」を任じるのも大切なことだ、ということをアドラー心理学の立場から改めて学びました。
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<お目休めコーナー>8月の花(21)