アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日のブログで貢献する人たちへの研修/サポートの話を書きました。

今回は

(1)なぜ、アドラー心理学では【貢献】を重視するのか?
(2)【貢献】の意識が過剰で「おせっかい」になりがちな場面でどう対処するか?
(3)【貢献】が過剰で自分自身がボロボロのなってしまいがちな人はどうしたらいいか?

について3回にわたって考えてみましょう。

まずは、1枚のスライドをお見せします。

アドラーの高弟(通訳、翻訳者、著者、精神科医)のW.B.ウルフは「幸福を見出すためには、自分自身の外に焦点を合わせて探さなければならない。(中略)自分の自我を捨て、同胞のために尽くして初めて、生きることの意味は理解できるものである」(『どうすれば幸福になれるか (下)p264』)

と書いて、幸福の条件を3つとして(1)物を所有すること、(2)ある存在になること、を超えて(3)貢献することこそが生きる意味であり、幸福の条件だとしています。
「人生の意味は貢献になる」と書いていたアドラーの精神を受け継いでいます。

確かに、(1)物を所有すること、(2)ある存在になることは、失ってしまえば不幸を感じるし、他者との比較の意識が入ります。
しかし、(3)貢献するにおいては、諸条件が可能な限り、他者との比較に影響されることなく持続させることができます。

些細なことであっても、自分が役立っていると感じられれば、そこに幸せを感じられる余地があります。

世の中には「自分が何の役にも立っていない」と感じている人がいます。
しかし、犯罪などの例外を除けば、この世に役に立たずに生きている人はいません。
生きているだけでも役に立っている人もいるのです。

義母の話をします。
私たち夫婦は、義母と133日間同居しました。
その間、義母はほとんどベッドにいました。
しかし、居間で食事時などの語らい、そればかりか私たちがほんの少しでもお世話でき、その際の感謝の言葉だけでも私たちに幸せを与えてくれました。

義母がこの世を去って、私の中には大きな喪失感が残っています。
大変さもありましたが、あの喜びはもう味わえないのだ、という感覚です。

そうです。
極端な言い方かもしれませんが、人は生きているだけで貢献できているのです。
貢献を引き出す貢献ができているのです。
だとしたら、自分が受けた貢献に対しては、小さくとも「ありがとう」の言葉を添えたいものです。
そんなことを教えてくれた義母でした。

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