おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
2019/3/22付日本経済新聞朝刊 に載っていた 日本の幸福度 58位に低下 国連19年版報告書、北欧諸国が上位独占 をもとにした「幸福につながるアドラー心理学の知恵」のカテゴリーの「日本人としてあなたは幸福ですか?」の7回目です。
今までの6回は、次のとおりです。
3月23日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(1)
3月24日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(2):経済も凋落傾向に
3月26日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(3):私たちの生活
3月28日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(4):勇気をくじかれた若者
3月29日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(5):憧れに疎遠な若者たち
3月30日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(6):ひきこもり100万人時代
3月26日付けブログ 日本人としてあなたは幸福ですか?(3):私たちの生活 で私はこんなことを書いていました。
ヒューマン・ギルドは、アドラー心理学を中核に据えながら、個人の心理的な面の幸福をもたらす勇気づけのお手伝いもしていますが、今後は、そのことに加え、組織の活気を回復するために、イノベーションを仕掛け、研修などの機会を通じて大いに貢献できると確信できるようになりました。
そのような貢献をすることによって、もう一度日本に元気を取り戻すのです。
「個人に勇気を! 組織に活気を! そして、日本を元気に!」
今回は、「個人に勇気を!」と幸福を関連付けて書いておきます。
アドラー心理学と名乗って幸福や共同体感覚の条件として(1)自己受容、(2)信頼感、(3)貢献感の3つを挙げている本を読むことがありますが、日本での初出がヒューマン・ギルドで開発・普及している、1987年2月25日第1版第1刷発行の「愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)」であることは、あまり知られていません。

(長谷静香さん のブログから許可を得て借用)
その第7章 ハンドアウト 7-6に「幸福の3つの条件」として次のように書いてあります。
1)自分が好きであること
自分のことを嫌いな人間は、決して幸福にはなれません。あなたは、自分のことが好きですか? また、あなたの子どもが自分のことが好きになれるように勇気づけしていますか? 批判や罰や攻撃や復讐は、子どもの自尊心を傷つけ、自己嫌悪に陥らせます。それらの行動は、「自分のことを嫌いになりなさい」と伝えているのと同じことなのです。
2)他の人たちを信頼できること
いくら自分のことが好きでも、「周囲の人たちは、みんな敵ばかり」と思っていたのでは、幸福にはなれません。あなたは、配偶者や子どもを心から信頼することができますか? あなたの子どもは、あなたを心から信頼してくれていますか? あなたは信頼に値するようなふるまいをしていますか? 〈命令口調〉や〈事実ことば〉ばかり使って、自分の価値を子どもに押しつけ、子どもを支配し、子どもに勝とうとしている親は、「私を信頼してはいけない。なぜなら、私はあなたの敵なのだから」と子どもに伝えているようなものです。子どもと〈よこの関係〉をもつこと、それが「親は信頼してもいい人物だ」と、感じられるように子どもを勇気づける唯一の道なのです。
3)自分は役に立つ人間だと感じること
「私は何の役にも立たない人間だ」と信じている限り、人は幸福にはなれません。あなたは、家族のために役に立っている実感を持っていますか? 心のどこかで「ひょっとして、私さえいなければ家族はうまくまとまるかもしれない」と感じてはいませんか? また、あなたの子どもがあなたや家族のためにいつも役に立ってくれていると感じていますか? あなたがそのように感じて初めて、子どもは、「私は、家族のために役に立っている」と感じられるようになるのです。 子どもが具体的には何一つお手伝いをしてくれなくても、ただ一緒に生きてくれるだけで嬉しいことだと思いませんか? 存在しているだけで、彼(彼女)は、あなたの役に立ってくれているのです。
1)は自己受容、2)は信頼感、3)は貢献感としてまとめられます。
全8章の「愛と勇気づけの親子関係セミナー(SMILE)」を学んできて、第7章の最後のこのハンドアウトを朗読したとき、ハラハラと涙を流す人たちがかなりいらっしゃいます
あなたも3回読んでみていただけますか?
1回目は、静かに黙読。
2回目は、声に出して。
そして3回目は、あなたの周囲の人たちを思い浮かべながら。
あなたは、そのままのあなたとして幸福を感じられるはずです。

(長谷静香さん のブログから許可を得て借用)
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