goo blog サービス終了のお知らせ 
アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。

昨日(6月24日)は、義母の86歳の誕生日を義理の兄を交えた4人で祝いました。
とても元気です。
頭脳も冴えていて、俳句で何度も賞を取っています。

少々間が空いてしまいましたが、「人生100年時代:70歳からできること」シリーズの4回目です。

今までの3回は、次のとおりです。

・6月17日付けブログ 人生100年時代:70歳からできること(1) 
・6月19日付けブログ 人生100年時代:70歳からできること(2)― フォロワーシップを育てよう!
・6月20日付けブログ 人生100年時代:70歳からできること(3)― 出口治明氏のケース

4回目の今回は、定年前後の夫は、家で居場所を持つために妻とのコミュニケーションを図り、家庭的にも自立の準備をすることをお勧めします。

今は絶版になり、他の本にも転載していない部分をコピペします。

『こころの壁を乗り越える生き方の知恵』(ビジネス社、2005年)の第5章「家庭と地域を見直そう」の「妻の決断」の部分です。

天気がよい2月のある日。
稔は縁側に出て、日向ぼっこをしながら新聞を読んでいた。
今日も経済面が気になる。
暗いニュースについ愚痴が独り言として出てしまう。
「まったく・・・・・」
稔は58歳。
会社では経理部長を務め、後1年余で定年退職になる。
一人娘の早苗の結婚式をつい1週間前に終えたばかり。
公私ともにもう少しで「やれやれ」と言えそうなところである。
妻の淳子は、「ここにお茶を入れましたからね」と言って庭に出るが、稔からは感謝の言葉もなければ、全くなんの反応もない。新聞に目を通したままである。
淳子は、庭先の梅の木を見ながらこう言った。
「あら、梅がきれい。あなた、見てごらん」
「くだらんことを言うな。梅と日本経済とどういう関係があるんだ!」
稔から返ってきた反応は、淳子を大きく失望させた。
そして、淳子のある決断を後押しさせた。

場面は変わってその夜。
会話のない二人きりの夕食が終わって、稔が経済誌に目を通していると、淳子から声がかかった。
「あなたったらいつも新聞と本ばかり。私の存在に関心がないみたいだわ。あなた、今日はじっくり聞いていただきたいことがあるの」
「早苗のことか?」
「早苗はもういいの。私たちのことよ。早苗も片づいたことだし、これをキッカケに私も決断したいの」
「決断ておまえ、働きに出るとか、株でも始めるということか?」
淳子は居住まいを正した。
決断の言葉が堰を切ったように出た。
「早苗も片づいたことだし、あなたの定年も近いし、私、今後は自分の人生を自分で生きてみたいの。つまり、あなたと離婚したいの。これから何十年も今日みたいな日が続くと考えただけでうんざりだわ。梅の情緒がわからない人と暮らすのはもうこりごり。離婚届はここに用意してあります」
稔は言葉を失った。しばらくして出てきたのは、独り言に近い言葉だけだった。
「まったく・・・・・」

最近では、この手の夫は少なくなっていますが、まだ部分的に存在するようです。

一方では、定年後『濡れ落ち葉』にならない人は家にいる時間をこう過ごす というタイプの男性の姿を DIAMOND ONLINE
(20180618、野田 稔:明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授)で見つけました。

家にいる時間をどう充実させるかが、実は定年後の一大課題で、「家事はゲーム」というイメージが大切であり、「奥さんが主役で、自分は脇役だ」ということをわきまえることを強調し、最後は、一番重要なのは会話だと結んでいます。

70歳になってからは遅いように思うかもしれませんが、それでも取り組みは可能です。

人気ブログランキングへ 
(クリックして勇気づけを)

<お目休めコーナー>6月の花(25) 



コメント ( 2 ) | Trackback ( )