おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
研修の合間にミニ相談にやって来た医療従事者とのやりとりです。
その男性は、高校生の息子さんが受験を再来年に控えているのに勉強しないでガールフレンドと交際していて、バンドをやっていることが心配だと相談してきたのです。
私は、カウンセリングや研修の際に相談者や場に応じたたとえ話をすることがあります。
その人が医療従事者だからこそこう言ったのです。
「『しんぱい停止状態』をお勧めします。しんぱい機能を停止して、すぐさま『しんらい』という酸素をたっぷり供給するのです」
ちなみに「しんぱい」は「心肺」、「しんらい」は「信頼」の漢字が該当するのですが、最初はポカンとしていたその方はすぐに理解してくれて、息子さんが自頭はいいので比較的好成績野で、相談者にとっては、自分が高校生の頃にはできなかったことを次々とやるので、やや妬ましい気持ちもある、と語っていました。
休憩時間前に「信用と信頼の違い」について学んでいたばかりなっこともあって、すぐさま腑に落ちたようでした。
<参考>『違いがわかる事典』
心肺停止とは、心臓も呼吸(肺の動き)も停止した状態。
心音と呼吸の有無の確認でわかるため、誰でも心肺停止の判断は可能である。
心肺停止状態であっても、心臓マッサージやAED(自動体外式除細動器)、人工呼吸などで蘇生する可能性があるため、死亡状態とはいえない。
ただし、心臓が停止し脳に血液が行かなくなると、4~5分程度で脳は回復不可能な障害を受けるため、心肺停止状態になったら迅速な救命措置が必要となる。
日本では、心肺停止(心停止と呼吸停止)のほかに、脈拍停止と瞳孔散大の4つを確認し、医師が死亡を宣言しなければ「死亡」とはならず、医師以外の者が死亡を宣言することはできない。
事故や災害などで、明らかに死亡している人が発見された場合であっても、警察や消防では死亡の宣言ができない。
ニュースで伝えられる「心肺停止の状態」は、死亡しているだろうけれども、まだ医師の診断ができていない状態というのがほとんどである。
<お目休めコーナー>10月の花(26)
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