今回の南山城巡りは初めて利用するタクシーだった。
京都周辺は走り慣れてはいるであろうが、南山城は奈良の文化圏、地理も京都からは少し離れている。
そのため事前に木津川、加茂町近辺の地理は大丈夫か確認をし、大丈夫との返事をもらってからの出発であった。
先にアップした海住山寺までは、どうやら無事にたどり着いたのだが、車中の会話の中で「おやおや?」と思える事が幾つかあったのである。
海住山寺から浄瑠璃寺へは、木津川を渡り加茂町の向かわなければならないのだが、タクシーはいきなり、元来た道筋を戻り始めた。
その道筋は当然木津川市になる。
「おやおや??」
浄瑠璃寺へは、恭仁京の跡碑を横目に、恭仁小学校横をぬけ恭仁大橋を渡るのが一番近いはずなのだが・・・・
「大丈夫ですか?」と尋ねると、「この辺りの地理は大丈夫」との答え。
しばし走ると、開橋を渡り始めた。
「えっ!!」
これは、間違いなく一度木津川に戻っているのだ。
この経路で走ると、かなり時間のロスが出てしまう。
私が持参していたタブレット端末で、GPSを動かし現在どこを走っているかを確認させ、
このままではまずいと思い、運転席に汎用のナビが設置されていたのでナビを使うように進言した。
ところが、このナビはTV鑑賞専用に使っていて、本来の目的である道案内には、あまり使ったことがないとの事。
ナビに電源を入れ案内をさせるが、このナビ、これまた、まともに案内しないのである。
表示される地図が、GPSでの方向指示による地図動作をしないのである。
つまり、地図の上が北になったきりで、南へ走ると案内音声と逆方向の道を走らねばならないとう、妙な感じなのである。
「このナビ、いつもこうなんですよ」と運ちゃん。
「そんな、馬鹿な!!」
というわけで、人様の車のナビを設定開始。
設定が終ると、ナビはGPSに正常に反応し正確に道案内を始めた。
なんとも凄いタクシーに遭遇してしまった。
観光案内する側が、客に道案内をされるという全く逆の形になってしまったのだ。
この状態は、結局のところ先にアップした観音寺も同様で、結局私が道案内をするハメになったのである。
ともかく、なんとか浄瑠璃寺へ到着。
4月上旬では、浄瑠璃寺周辺も緑が少なくわずかに桜がある程度である。
もう少し気候がよくなると、参拝客の数も増すのであろうが、今回はほんの数人程度が来ている程度であった。
本堂の中には、九体の大きな阿弥陀様がところ狭しと並んでいるのだが、勿論撮影は禁止である。
本堂の窓を開放し九体の阿弥陀様が、一斉に向かいの三重塔と向かい合わせになる事がある。
これは彼岸と此岸が向かい合わせとなるのだが、その様を一度見てみたいのだが。
こんな話を、本堂でしていると説明の方が「それは、ありません」との言葉。
おや?と思い確認すると、その状況はあるが、一般客には解放していない、つまり見せていないとの事で、「それは、ありません」との言い方になったようである。
残念である。
庭の池は発掘による資料による復元であるが、寺院周りの環境がとてもよい雰囲気のところである。
勿論、九体の大きな阿弥陀様は目の前で見ることができ、ガラス越しなどということはない。
これが、南山城のいいところである。
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