昨日は、2つのフォーラム・学習会に参加しました。一つは午後から、「子どもの貧困を考える函館フォーラム2012」とい催しで、「岩盤を穿つ」-貧困の再生産を止める-と題した講演が行われました。講師は、湯浅誠さん。ご存じでしょう。派遣切りが続発した時、年越し派遣村の村長として活躍し、その後内閣府参与も歴任しました。現在は、反貧困ネットワーク事務局長やNPO法人自立生活サポートセンターもやいの事務局次長などを務め、貧困問題の解決に取り組み続けています。
格差は引き継がれていく、若者の貧困はその子どもたちの貧困の問題でもあると言われます。湯浅さんはまず、函館でも数字として捉えられる自殺率のことから話を始めました。2009年の統計で、函館市の自殺者は92人。自殺率(人口10万人当たり)32.3で全国平均24.2より8ポイント高いと指摘しました。また、2011年の国際比較を見ると、日本は第8位。1位はリトアニア34.1、2位は韓国31.0、3位がロシア、4位がベラルーシであるとし、その数値だけから見ると、函館は世界の1位と2位の間の自殺大国となっているとしました。
さらに、自殺者の内訳は、男性64人、女性28人で、男性が多いが、これは血縁(家族)・地縁(地域)・社縁(会社)の中で、男は社縁中心で、家族や地域の中に居場所がなく、定年退職すると居場所・行き場所を失ってしまうからだと言います。大震災の被災地でも同様で、いろいろな催し物があるが男性は殆ど来ないと言われています。わが国は、年間3万人以上が自殺で命を失っていますが、遺失利益の計算では、2.7兆円が失われていることになるそうです。命をお金に換算するべきではありませんが、国も地域ももっと力を入れて自殺対策をしなければならないことを肝に銘じるべきです。
ところで、子どもの貧困は地域別の統計がありません。総体的貧困率では、日本は16%だそうです。しかし、貧困というとアフリカの飢餓をイメージするので、日本は貧困と思わないことに貧困問題の難しさもあるようです。
湯浅さんは、話の中でこんなことを述べていました。(いろいろな意味で追い込まれて)しんどかったらしんどいと早いうちに言いなさいと言うが、自分はしんどいと言った瞬間に自分は支えられる側の人間になってしまうと思うからしんどいとは思わない、本当にしんどい時にはもうしんどいと言えない状態になっている時で、それが孤立死につながるのだということ。自分の周りでも、最近そういう状況になりかけたことを考えると、一人ひとりが手をさしのべる必要性を、みんなで考え共有化しなければならないと思いました。
夕方からは、交通基本法についての学習会がありました。主催は、函館地区の交通・運輸産業に従事する労働組合でつくる、略称・交運労協と呼ばれる団体で、講師は民主党総括副幹事長で8区総支部代表の逢坂誠二衆議院議員です。こちらの方は、自分たちの生活にも直接関わる問題ですから、出席者はもちろん真剣です。
例えば、公共交通は誰に聞いても重要で必要なものだと言いますが、自家用車が減る気配はありませんし、赤字が原因で毎年2000㎞のバス路線が廃止され、地方鉄道も10年間に635㎞が廃止されています。その結果、買い物や病院に通うのにも不自由する「交通弱者」が増加しています。
そこで、国民の移動する権利や物流の機能の確保などを、国や地方公共団体が責任をもって保障するために、交通基本法の制定が求められています。これは、まさしく全国民の課題なんです。函館市も、交通料金助成制度を変更し、高齢者や障がい者の皆さんの移動する権利が阻害されてきているように、交通問題も放っておくと、必要になった時には無くなっているということになりかねません。これからもしっかり取り組んでいきます。
格差は引き継がれていく、若者の貧困はその子どもたちの貧困の問題でもあると言われます。湯浅さんはまず、函館でも数字として捉えられる自殺率のことから話を始めました。2009年の統計で、函館市の自殺者は92人。自殺率(人口10万人当たり)32.3で全国平均24.2より8ポイント高いと指摘しました。また、2011年の国際比較を見ると、日本は第8位。1位はリトアニア34.1、2位は韓国31.0、3位がロシア、4位がベラルーシであるとし、その数値だけから見ると、函館は世界の1位と2位の間の自殺大国となっているとしました。
さらに、自殺者の内訳は、男性64人、女性28人で、男性が多いが、これは血縁(家族)・地縁(地域)・社縁(会社)の中で、男は社縁中心で、家族や地域の中に居場所がなく、定年退職すると居場所・行き場所を失ってしまうからだと言います。大震災の被災地でも同様で、いろいろな催し物があるが男性は殆ど来ないと言われています。わが国は、年間3万人以上が自殺で命を失っていますが、遺失利益の計算では、2.7兆円が失われていることになるそうです。命をお金に換算するべきではありませんが、国も地域ももっと力を入れて自殺対策をしなければならないことを肝に銘じるべきです。
ところで、子どもの貧困は地域別の統計がありません。総体的貧困率では、日本は16%だそうです。しかし、貧困というとアフリカの飢餓をイメージするので、日本は貧困と思わないことに貧困問題の難しさもあるようです。
湯浅さんは、話の中でこんなことを述べていました。(いろいろな意味で追い込まれて)しんどかったらしんどいと早いうちに言いなさいと言うが、自分はしんどいと言った瞬間に自分は支えられる側の人間になってしまうと思うからしんどいとは思わない、本当にしんどい時にはもうしんどいと言えない状態になっている時で、それが孤立死につながるのだということ。自分の周りでも、最近そういう状況になりかけたことを考えると、一人ひとりが手をさしのべる必要性を、みんなで考え共有化しなければならないと思いました。
夕方からは、交通基本法についての学習会がありました。主催は、函館地区の交通・運輸産業に従事する労働組合でつくる、略称・交運労協と呼ばれる団体で、講師は民主党総括副幹事長で8区総支部代表の逢坂誠二衆議院議員です。こちらの方は、自分たちの生活にも直接関わる問題ですから、出席者はもちろん真剣です。
例えば、公共交通は誰に聞いても重要で必要なものだと言いますが、自家用車が減る気配はありませんし、赤字が原因で毎年2000㎞のバス路線が廃止され、地方鉄道も10年間に635㎞が廃止されています。その結果、買い物や病院に通うのにも不自由する「交通弱者」が増加しています。
そこで、国民の移動する権利や物流の機能の確保などを、国や地方公共団体が責任をもって保障するために、交通基本法の制定が求められています。これは、まさしく全国民の課題なんです。函館市も、交通料金助成制度を変更し、高齢者や障がい者の皆さんの移動する権利が阻害されてきているように、交通問題も放っておくと、必要になった時には無くなっているということになりかねません。これからもしっかり取り組んでいきます。
特に親の自死は子どもの心に取り返しのつかない傷痕を残します。貧困の連鎖は心の問題を抱えることとなり、未来に影を落としているのが現実です。人が人として育ち、生きる最低の尊厳を保つには、支え合う心、共感し響関する心が大切なのだと思います。
板さんのブログ読ませていただくと、実に広範囲で学んでいらっしゃることがわかり頭が下がる思いがします。(他の議員さんのも時折読んでいますので)
市民のためのご活躍を祈念しております。