一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2100  第277回 9月 岩戸句会

2019年10月04日 | 

世に生まれ世を生き抜きて星流る  海人

秋簾ほぐれし糸の二つ三つ

 

秋暁の枕の深きくぼみかな     薪    

一房の葡萄の骨や皿の上

 

二百十日折りたたみたる犬の耳   洋子

独り身の余生は愉し虫しぐれ

 

名月や隣も窓の開く音       貴美

とんぼ追う子らの姿は今はなし

 

山見えて鳥居が浮いて黄金波    さくら

新涼や自転車止めて研屋さん

 

突然にパァーと忘れず彼岸花    鞠

テレビの中精進料理秋の中

 

ガラス戸をゆらり登るやいぼむしり 豊春

静寂を更に深めるちちろ虫

 

智の果てに宇宙戦争星月夜     炎火

曇天の崩れ落ちゆく秋の雨

    

一家族揃うてつばめ帰りけり    歩智

秋の空臥龍三頭並びおり

  

誰も来ぬ敬老の日に庭木伐る    余白

ジィ一と鳴き今年の終わりを告げる蝉

 

唸るごと風が風呼ぶすすき原    稱子

竹林を抜けて修善寺彼岸花

 

茸採り夕餉の椀は爺の味      裕

雲や雲その頂にいわし雲

 

日射しふる変わる季節に蝉時雨   沙会

盆の入り赤い鬼灯届きけり

 

脱力の生き方を得し秋の雲     雲水

鈴虫を鳴かせる胡瓜鰹節

 

とても珍しい  10月、山桜の帰り花(狂い咲き)


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