yamanba's blog

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「第6回福岡市地下鉄七隈線建設技術委員会」議事録

2017-01-07 11:31:51 | 博多駅前陥没

昨年、福岡市政の10大ニュースで1位に輝いたのは、やはり「博多駅前陥没事故」だった。新年早々、「落ちる」話題で恐縮してしまうが、結果は高島市政そのもの。福岡市は住みやすい都市だと評価されているが、裏で行われていることは決して評価されるものではない。陥没事故の2カ月前、多くの専門家から陥没の危険性を指摘されていたにもかかわらず、福岡市はそれを無視して工事を進めた。もちろん指揮しているのは高島市長に他ならない。設計変更がなされた「第6回福岡市地下鉄七隈線建設技術専門委員会」議事録について、福岡市は当初、開示請求から公開まで3カ月かかると言っていた。ところが昨年末、一転、公開に応じた。昨年12月議会において、情報公開に応じない市に対し議員から批判が続出、紛糾した様子が報道された。そのため態度を変えざるを得なくなったのではないだろうか。

その議事録が手元にある。開示請求をした方から頂いたものだが、A4サイズで20ページ程。見ると、委員名のところがすべて黒塗りになっている。議事録の後半部分は「博多駅におけるアンダーピニングの施工計画について」記されており、陥没事故とは直接関係はない。問題は前半部分、「都市ナトム(本坑)の施工状況について」のところ。これまで報道されているとおり、委員から「岩盤がボロボロで、なんらかの外圧を加えるとどんな亀裂が入るかわからない、地表面の沈下に繋がる」と陥没を示唆するような意見が出ている。(下赤字部分)また、議事録から福岡市交通局が主導権を握っていたことが読み取れる。その結果、委員や委員長が交通局の意見に押される形でリスクを伴うナトム工法を了承していたことがわかった。中山議員が指摘されているように、開削工法よりも安いナトム工法ありきで進められたに違いない。委員長の樗木九大名誉教授は、以前、財団法人福岡アジア都市研究所の理事をされていた。その時、同研究所の市民研究員だったので、何度かお話をしたことがあるのだが、とても温厚な方という印象が残っている。委員長をされていたとは…正直、驚いた。

ところで、議事録を開示請求した方の話によると、福岡市はこれまで開催された委員会の議事録を市のホームページに掲載することを検討しているという。陥没事故の原因究明に不可欠な資料を公開するのは当然で検討する余地などないはずだが、そこは計算高い福岡市。おそらく公表時期を思案しているのだろう。報道によると、国が設置した専門家委員会は今年3月までに事故調査に関する中間報告をまとめ、その結果を受けて福岡市が事故現場の工事を再開するかどうか判断するという。何とも嫌な予感がしてきた。 

 

《追記 2017.1.19》

福岡市は、1月16日、地下鉄七隈線延伸工事における道路陥没事故と設計・施工の経緯について」を発表し、この中で陥没直前の写真や議事録を掲載している。しかし、議事録は各回の要点をまとめたもので、全てを公開していない。

 

  

以下、入手した議事録より抜粋。 

 

 

 

 

 

 

 

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